World Jazz Gallery Presents

World Jazz Tour navigated by Poncho Sanchez

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El Conguero

 Room #05

Poncho Sanchez
"El Conguero"

   (Concord Picante CCD-4286)

Recorded on   May, 1985
Recorded at   Yamaha Studios, Glendale, CA
Recorded by   Kieth Seppanen
Produced by   Chris Long
Liner notes by   Eddie Lopez (KXLU, LA)

1. Siempre Mi Va Bien
    (David Torres)
2. Mi Negra
    (Poncho Sanchez)
3. Shiny Stockings
    (Frank Foster)
4. Si No Hay Amor
    (Charlie Otwell)
5. Yumbambe
    (Joe Loco / Campos)
6. Agua Dulce
    (Charlie Otwell)
7. Night Walk
    (Steve Huffsteter)
8. Tin Tin Deo
    (Gil Fuller / Chano Pozo)
9. Cuidado
    (Marty Sheller)


Poncho Sanchez   (congas, bata)
Ramon Banda   (timbales)
Tony Banda   (bass)
Sal Cracchiolo   (trumpet)
Dick Mitchell   (tenor & alto sax)
Charlie Otwell   (piano)
David Romero   (bongos)
Art Velasco   (trombone)

「エル・コンジェロ」はスペイン語で「コンガ奏者」
を意味する。コンコード・ピカンテからの3作目にあ
たるこの作品では、ホーン奏者が強化されポンチョ・
バンドの骨格が完全に固まった感がある。前作の「ビ
エン・サブローソ」はグラミー賞のラテンジャズ部門
にノミネートされた快作だが、もしこのコンジェロ・
バンドで録音がなされていたらグラミーを取れていた
かもしれない、とこの作品を聴く度に思う。

この作品では新たにトランペット奏者としてサル・ク
ラッチオロ、トロンボーン奏者としてアート・ベラス
コがバンドのメンバーとして加わった。前作では今ひ
とつパッとしなかったブラス・セクションが一気に前
に出てきた感がある。とくに前者は現在に至るまで、
ごく一時期を除いてポンチョ・バンドの看板スターで
在り続けている名手である。

バンドはオープニングの "Siempre Mi Va Bien" から
一気にエンジン全開となる。同曲の作曲者であるダビ
ッド・トーレスは後にポンチョバンドに加わってピア
ノとアレンジを担当する人。「シャイニー・ストッキ
ングス」はC・ベイシー・ナンバーだが、原曲はラテ
ンではなかったのかと錯覚させられてしまう。4曲目
におけるエレガントなボレーロはポンチョの独壇場。

心地よいラテンリズムに身を委ねているうちに、演奏
は終盤へ。「エル・コンジェロ」の名に違わないポン
チョのコンガソロを大きくフューチュアした感動のト
ラック。曲の魅力では前作に譲るところもあるが完成
度の高さではこちら。いずれも初期のポンチョ・バン
ドの魅力を堪能できる作品であることに変わりはない。
Edited by Kazunori KONO, May/9th/2005   Back