100人のお産、100人の産声

目次
第1章 産まされるのではなく自分の力で産みたかった 
第2章 赤ちゃんは自分の力で生まれてくる 
第3章 お産に立ち向かう勇気をくれたあるきっかけ 
第4章 自然なお産って、こんなに楽しい 
第5章 こだわりの産院探し 
第6章 リスクはあったけど私の選択に間違いはなかった 
第7章 立ち会うなんてものじゃなく、お産に参加した夫たち 
第8章 ひとりの人間を産み出すってやっぱり甘くない 
第9章 家族みんなに見守られて赤ちゃんがやってきた 
第10章 あなたたちはどんなお産がしたいの? (小松とし子インタビュー)

主旨
自分の出産について、「ああいやだ。怖い、逃げたい」としか思っていなかった私(高篠)は、一人の助産婦さんとの出会いによって、幸せなお産を体験し、今幸せな子育てを楽しんでいます。 
 この本は、少しでも多くの人に、私と同じようにすばらしいお産を体験して欲しい、という気持ちで作りました。 

(1)自分のことなのだから他人任せにしないで、積極的に情報を集め、自分はどんなお産がしたいのか、明確なイメージを持ってお産に臨んでほしい 

 私は、自分が妊娠した時「どのくらい痛いのだろう、ああ、いやだ怖い、逃げたい」ということしか思っていませんでした。 
 でも、妊娠7か月の時に母親学級で出会った「めぐみバースハウス」の助産婦の小松とし子さんに、「自分のことなのだから、どんなお産がしたいのかちゃんと考え、積極的にお産に立ち向かってほしい」といわれ、目からウロコがおちたのです。それ以来、赤ちゃんの誕生を楽しみに思えるようになり、受け身ではなく自分の意志で、すばらしいお産を体験することができました。その後の子育ての辛さも「初めてわが子と対面した幸せな瞬間」を思い起こしては乗り越えてきた気がします。大袈裟かもしれませんが、いいお産ができれば、幼児虐待や育児ノイローゼのような悲しいできごとも起こらないのでは、とすら思います。 
 「出産は育児のはじまり」という方もいます。大切な出発点である出産が、自分の納得のいくすばらしいものであれば、子どもにとってもとても幸せなことだと思います。この本の中の100人の体験談を読んで、自分なりの「すばらしいお産」とはどんなものか、考えるきっかけとしてもらえたら、とても嬉しいです。 

(2)だれにでも、医療に頼らず自分の力で自然出産ができる能力がそなわっている、ということを知って欲しい 
  
 「健康な人ならだれにでも、医療に頼らず自分の力で自然出産ができる能力がそなわっている」ということが、この本を読んでいたらよくわかります。 
 でも、マタニティ雑誌や一般の出産本では、病院での出産の情報が圧倒的に多く、出産というと、病院でするもの、と思う方が100%近いのではないでしょうか。最先端の設備、清潔な施設、安心できる救急体制、などなど、病院での出産には多くの方が指示するだけの魅力は確かにあります。けれども、ほんの少し前までは、分娩監視装置も会陰切開も陣痛促進剤もない出産があたりまえだった、ということが忘れ去られ、自分にそなわっているはずの「自然に子どもを産むことのできる力」までも忘れ去られるのはあまりにも残念な気がします。 
 助産院で自然出産をするか、医療体制の整った病院で出産するか、もちろん個人の自由ですが、「自分にはもともと自然に産める力がある」ということだけは知っておいて欲しいと思うのです。 

(3)選択肢の一つとして、「助産院」についてもっと知って欲しい 

 「助産院で自然出産」というと何かとても変わったことをするように思われたり、ちょっと特殊な人がすることで、自分には関係ない、と思われたりすることが多いようです。また、「助産院」と病院の区別がわからない人、「助産院」の存在自体を知らないという人、も少なくありません。 
 でも、この体験記を読んでいただくと、助産院で出産しているからといってとても変わった人ばかりではなく、ごくごく普通の方たちも大勢いるということがおわかりいただけると思います。また、生まれた赤ちゃんとすぐに同じ布団で過ごせる幸せ、家庭的な入院生活など、助産院ならではのよさもわかっていただけると思います。 
 体験記を読んでいると、第2子、第3子を助産院で産んで、「もっと早く助産院を知っていたら、最初からここで産んだのに」と悔やまれる方を多く見受けました。 
 出産は一生のうちに何回も経験できることではありません。どこでどんなお産をするか、助産院についても選択肢の一つとしてよく調べて、自分に合った場所で出産をしたいものです。この本は、助産院とはどんなところか、どんなところがいいのか、よく知るために役立てて欲しいと思います。


トライワークスについて
 トライワークスは、女性3人の編集グループです。普段はフリーで、ライター、翻訳、プランニング、デザインなどの仕事を個々にしています。 
 私たちは、5年ほど前、ある会社で同僚として仕事をしていました。3人とも中途入社でしたがなぜか気が合い、「いつか3人でいっしょに仕事をしたいね」と言い合っていました。しかし、一人(佐野)は夫の転勤で神戸に、もう一人(小野沢)は雑誌の編集長としてニュージーランドに渡り、と別々の道を歩いていました。 
 去年8月、小野沢がニュージーランドから帰国し、その頃、「めぐみバースハウスの出産体験記を本にする」という思いを具体化しようと行動していた私は、「そうだ、この仕事を3人での初仕事にしよう」と思い立ったのです。 
 佐野は神戸におりましたが、打ち合せや原稿のやりとりは電話やメールを使えば可能です。800本の体験記を100本に絞る作業の最終段階では、合宿会議にして3人揃いましたが、あとは電話とメールのコミュニケーションで進行しました。 
 また、余談ですが、佐野はまだ子どもが小さいので、今回は校正など家でできる仕事を中心にすることになりました。このような、3人で足りないところを補い合いながら、その時できることをできる人がやる、という働き方は、結婚・出産後も女性が働きつづけるという困難な状況の突破口となるかもしれないと実感しました。 
 というわけで、トライワークスは、「子どもがいても、夫の都合で転勤になっても働きたい! 女性が働きつづけるためにはどうすればいいか」というテーマで、次なる出版を企画中です。 

高篠栄子 

デザイン事務所、企画会社などを経てフリーとなり、デザイン、編集、プランニングの分野で活躍中。子育てをしながらの会社勤めに一度挫折して以来、「女性が働く」ということは最も大きな関心テーマ。2児の母。 
〒352-0011 
埼玉県新座市野火止6-14-10 
tel.048-481-2667 Fax.048-481-2868  
E-mail  eiko-ta@cb3.so-net.ne.jp 
  

佐野由佳 

ライター、翻訳者。外資系企業で5年働いたあと、出版関係の仕事に。旅行業界の雑誌、新聞等の編集を経て、その後旅行関連の翻訳や映画の字幕翻訳、また今では某一般誌のライターとしてうまい店めぐりをしている。夫の転勤により東京を離れ現在は関西在住。1児の母。 
〒662-0094 
兵庫県西宮市毘沙門町4-12-302 
tel&Fax.0798-71-1364 
E-mail  VZZ04566@nifty.ne.jp 
  

小野沢啓子 

日本で編集の仕事をしたのち、ニュージーランドに渡り、現地で日本語情報誌の編集長を務める。5年間をニュージーランドで過ごし、1998年帰国。現在は出産を主とする女性問題のほか、旅行、語学などの分野で執筆、編集に携わっている。 
〒229-00361 
神奈川県相模原市富士見町4-5-15 
tel.042-752-1197 Fax.042-752-9285  
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