World Jazz Gallery PresentsAspects in World Jazz |
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Gallery #001Introduction! |
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「世界ジャズ探訪」の水先案内人を務めるスペシャル |
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素晴らしい音楽との出逢いはある日突然やってくる。現代ジャ ズシーンにおける最高のピアニストの一人、Jessica Williams のピアノトリオ作品 "Invensions" を「発見」したのは偶然立 ち寄ったCDショップのバーゲンワゴンの中であった。まさに 運命的な出逢い。以来、彼女の音楽は私にとってかけがえがな いものであり続けている。 Jessica Williamsのピアノ演奏は、感性とアイデアによって磨 き抜かれたタッチによるヒューマンな感覚に満ち溢れたもの。 明日への活力を与えてくれるという点で「癒し系」のピアニス トと言えるかもしれない。彼女はソロピアノの分野で独自の世 界を確立した人でもあり、"Invensions"と同じ頃に録音された "Gratitude" (Candid CCD79721)も私の愛聴盤となっている。 Flora Purim のことは彼女がゲストとして参加したサンタナの "Welcome" で知った。名盤の誉れ高い "Caravanserai" の後に 出たアルバム。何とも不思議な声に魅了された。ほどなくして 見つけたのが "Stories To Tell"。こちらにはサンタナの名が クレジットされていた。Miroslav Vitous の自作で三者の共演 が実現しており、しばし異次元空間へのトリップの趣がある。 というわけでサンタナ目当てで買ったLPではあったが、実は Edu Lobo, Milton Nascimento, A.C.Jobimらの手になるブラジ ルの名曲が6曲収められていて、今聴いてもまったく色褪せな いアルバムとなっている。70年代のFlora の作品はどれも個性 的で魅力的だが、私的ベストはこれ。Flora は現在も精力的に 活動を続けており、再近作の "Perpetual Emotion" や "Speak No Evil" ではしっとりとしたボーカルが堪能できる。 ラジオも貴重な出逢いを提供してくれるメディア。深夜放送の MJQでジャズを知り、油井正一氏の「アスペクト・イン・ジ ャズ」でジャズを学び、Voice of America!?でソ連の素晴らし いジャズにもめぐり逢うことができた。(Vagif Mustafa-zadeh との衝撃的な出逢いについてはいずれじっくりと書きたい。) 20年近く前の話になるが、FENで毎日30分間最新のジャズを 届けてくれる番組があった。Laura Lee という女性がDJを務 めていた "Jazz Beat"。Poncho Sanchez のラテンジャズは彼 女のお気に入りだったようで、しばしばオンエアされていた。 レコード店を探し歩いた末に見つけたのが "Bien Sabroso!"。 かくいう私もアフロキューバンの「濃い」感覚とはひと味違っ たアーバンタッチのある種の哀愁感も漂うラテンジャズにすっ かり魅了されてしまった。Poncho Sanchezは1982年のバンド結 成以来、ほぼ1年に1作のペースで充実したアルバムを世に送 り続けているが、この "Bien Sabroso!" とその翌年にリリース された "El Congero" は初期の Poncho を代表する作品として 輝きを失うことはないのではないだろうか。 |
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Jessica Williams |
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Flora Purim |
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Poncho Sanchez |
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Edited by Kazunori KONO, Nov/21st/2003 Back   |