World Jazz Gallery PresentsWorld Jazz Tour navigated by Jessica Williams |
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Room #02
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Recorded at QUANTA Studios, Sacramento, |
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1. Heartland
Jessica Williams : Synthesizers
Jessica Williams : Engineer |
この "Heartland" は "This is not a jazz album." とい うJessica Williams本人の但し書き付きが付けられている 作品。全編にわたってシンセサイザーによるヒーリング・ ミュージックが展開されている。 Jessica Williamsはソロピアノ演奏を聴いてもわかるよう に、磨き抜かれたタッチに定評があるピアニストであるが、 実はハンコックも顔負けのエレクトリックジャズの達人。 その腕前の程は、"Virtual Miles" や "Jazz Impressions of Spain"(2000年、2001年にそれぞれリリース)にいかん なく発揮されている。 良くも悪くも70年代のエレクトリックジャズのサウンドを 象徴するような存在だったシンセサイザー。当時のアルバ ムを聴くとある種の郷愁(古めかしさ)を感じるのも確か。 ただ、OPAで活躍したHugo Fattorusoのようにシンセを 効果的に使った人がいなかったわけではない。(おしなべ てラテン系の人はシンセの活かし方が巧いように思うが。) 最近ではMr. Fingers こと Larry Heard のように、エレク トロニクスの技術を駆使して独自の感性にもとづく音世界 を構築している人がいる。この作品においても、Jessica Williamsは、時にコミカルな表情を交えながら、エレクト リックサウンドからヒューマンな響きを導き出している。 Jessica Williams はもちろんピアニスト。だが、ピアノに 特別の拘りを持っているわけではなく、ピアノ以上に自分の 意思を伝えることが可能な楽器が見つかれば、そちらの方に 乗り換えると語っている。彼女自身が改良を重ねているシン セサイザーが「そちらの楽器」になるのかもしれない。 90年代はソロとトリオ演奏に注力してきた Jessica でった が、21世紀はエレクトリックジャズに新境地を見いだそうと しているようにも見える。本格的にソロピアノに取り組む前 に録音されたこの作品を聴きながら、そんなことを思った。 |
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The beautiful website of Jessica Williams | ||||||
Edited by Kazunori KONO, January/12th/2004
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