World Jazz Gallery Presents

World Jazz Tour navigated by Poncho Sanchez

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Poncho

 Room #01

Poncho Sanchez
"Poncho"

   (Discovery DS-799) LP

Recorded at  TTG Studios, Los Angels,
CA, USA on January 10th, 1979
Issued in  1979 (Discovery, USA)

1. Poncho's Mambo
    (P.Sanchez/C.Fischer)
2. Baila Mi Gente
    (Poncho Sanchez)
3. Morning
    (Clare Fischer)
4. Mama Güela
    (Tito Rodriguez)
5. Gaviota (The Gull)
    (Clare Fischer)
6. Mambo Terrifíco
    (Rolando Lozano)
7. Al-Pon-Pan
    (Poncho Sanchez)


Poncho Sanchez : Congas
Clare Fischer : Keaboards
Johonny Nelson : Lead Vocal
Alex Acuña : Timbales
Victor Pantoja : Bongos
Humberto Cané : Bass
Mayo Tiana : Trombone
Steve Huffsteter : Trumpet
Gary Foster : Alto Sax & Flute


Brian Campbell : Engineer
Clare Fischer : Producer

※Poncho Sanchezはもう1枚
ほぼ同メンバーで "Straight
Ahead"を発表している。これ
ら2枚のLPから各4曲ずつ
をセレクトした形で1枚のC
Dとしてリリースされたのが
"Gaviota" である。
アメリカ西海岸で20年以上に亘って真摯にラテンジャズ
を追求し続けるPoncho Sanchez。「アフロ・キューバンジ
ャズの伝統」を強く意識させる演奏スタイルからは想像が
つかないが、実はメキシコ系アメリカ人である。

Poncho Sanchezは1951年にテキサス州のLoredoで11人兄
弟の末っ子として生まれた。4才の時にカリフォルニア州
Norwalkに一家で移り住んだ後はずっと西海岸で活動を続
けている。メキシコ系ではあるが、姉たちがラテン音楽と
ダンスの愛好者であったことから、幼少期からキューバ音
楽に親しんでいたという。

Ponchoは最初ギターを手にするが、所属したバンドではボ
ーカリストとして活躍する機会が増えていった。ちなみに
Ponchoがラテン音楽とともに愛したのはR&B。現在の楽
器であるコンガはハイスクール入学後にプレーするように
なった。1975年にCal Tjaderグループに登用されたことが
彼のキャリアにとって大きな転機をもたらすことになる。

ここで紹介する "Poncho" はPoncho SanchezがCal Tjader
グループ在籍中の1979年に録音した記念すべき初リーダー
アルバムである。Clare Fischer らのジャズプレイヤーを
含む「ラテン/ジャズ混成バンド」といった趣で、サウン
ドも現在のConcord レーベルの一連の諸作で聴かれるよう
なストレートアヘッドなラテンジャズにはなっていない。

しかしながら、3ホーン(トランペット、トロンボーン、
サックス)、3パーカッション(コンガ、ボンゴ、ティン
バレス)にピアノとベースを加えた編成は現代に至るまで
一貫して守られている。Tjaderグループでコンガを叩きな
がらも、着々と自己のバンドの方向性について着想を練っ
ていたのではないだろうか。

Poncho Sanchezが現在のバンドを結成したのはTjaderがフ
ィリピン楽旅中に急死した1982年のこと。だが、実質上の
デビュー作となった "Sonando"(1983年リリース)の充実し
た演奏を聴いていると、ふと、そんなことを考えてみたく
もなる。
Poncho Sanchez's website
Edited by Kazunori KONO, Dec/28th/2003   Back