World Jazz Gallery PresentsWorld Jazz Tour navigated by Poncho Sanchez |
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Room #03
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Recorded at United/Western Studios, Hollywood, CA |
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1. Ahora |
海の向こうの新しいジャズの動向がなかなか(正確に)伝 わってこなかった80年代にあって、私にとって貴重なジャ ズの情報源となっていたのがFEN(現在のAFN。関東 地域では810kHzで受信可能)の "Jazz Beat" という番組 であった。月曜日から金曜日の午後9時半から30分間、 Laura Lee(女性DJ)がトークを交えながら、新旧取り 混ぜた自由な選曲でジャズを聴かせてくれた番組。 その "Jazz Beat" から流れてくるジャズで私の耳を虜に したのがPoncho Sanchezのラテンジャズだった。たぶん、 Laura Leeにとってもお気に入りだったのだろう。その他 に印象に残っていることころでは、ブラジルの名トランペ ッター、Marcio Montarroyosの曲もよくかかっていた。 何度もPoncho Sanchezの名を耳にするうちに居ても経って もいられなくなり、輸入レコード店を探し回って見つけた のがこの "Bien Sabroso!"(とっても美味しい!)である。 もちろん看板に偽りはなかった。次作の "El Cogero" と ともに初期のPonchoバンドを代表する作品。グラミー賞に ノミネート(ラテンジャズ部門)されたことも十分に頷ける。 メンバーは前作の "Sonando" からボーカリストとサック ス奏者(たぶんゲスト扱いだったのだろう)が抜けた8人 編成。Poncho が理想と考えていた形がここに完成した。 オーソドックスなスタイルながらも、カリブ海の強烈な太 陽ではなく、カリフォルニアの青い空をイメージさせる哀 調を帯びたサウンドが魅力的で、とくにボレーロは絶品。 メキシコ系でしかも西海岸を拠点とするPonchoにとって、 「正統派」として認められるまでの道のりが平坦でなかっ たことは想像に難くない。ジャケットにあしらわれたタコ スは、そんなPonchoの意地の表れではないだろうか。 |
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Poncho Sanchez
Carl E.Jefferson |
: congas
: Producer |
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Edited by Kazunori KONO, July/11th/2004
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