Live Reports from Rugby Stadium熱闘!関東大学ラグビー・リーグ戦 2004 |
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○観戦記録 法政大学 vs 中央大学(2004年9月26日) |
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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(2004/09/26) 於:秩父宮ラグビー場 <試合結果> T G PG DG 得点 | 総得点 反則 法政大学 :前半: 5 5 1 0 38 | :後半: 1 1 1 0 10 | 48 11 +-----------------+-------------------------------+-------------+ 中央大学 :前半: 1 0 0 0 5 | :後半: 0 0 0 0 0 | 5 15 ◎出場メンバー 法政 : 1.中村 2.小笠原太 3.長沼 4.篠塚 5.玄 6.遠藤 7.大隅 8.磯岡 9.穂坂 10.森田 11.小笠原仁 12.野村 13.田沼 14.山本 15.高山 (16.小田嶋 17.望月 18.森 19.岡崎 20.成田 21.佐藤 22.西條) ○交替 4→18(後 0分入替), 3→17(後15分入替), 10→21(後19分入替) 9→20(後29分入替) ●シンビン 6(後半34分) 中央 : 1.長谷川 2.諸隈 3.麻生 4.石丸 5.今井 6.久保 7.大西 8.末永 9.古賀 10.升本 11.大野 12.馬場 13.有田 14.室井 15.越村 (16.藤田 17.武田 18.牧野 19.羽立 20.植村 21.工藤 22.長友) ○交替 11→22(後 8分入替), 3→16(後14分入替), 12→21(後17分入替) 5→19(後26分入替), 10→20(後32分入替), 2→17(後34分入替) ●シンビン 6(前半35分) レフリー :河野文高 (日本協会) ◎得点経過 法政大学 0 7 14 21 28 35 38 38 G G G G G P 時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点 T 中央大学 0 5 5 法政大学 38 41 48 48 P G 時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点 中央大学 5 5 ※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗 ◎得点者 法政:前半 1分 山本(T)、森田(G) 8分 小笠原仁(T)、森田 13分 田沼(T)、森田(G) 20分 田沼(T)、森田(G) 26分 野村(T)、森田(G) 36分 森田(PG) 後半12分 森田(PG) 31分 田沼(T)、野村(G) 中央:前半 4分 升本(T) ◎試合内容 [キックオフ前の雑感] 苦手意識があるのかどうかは分からないが、中央大はここのところ法政に分が 悪い。関東学院を苦しめるなど、敗戦がことごとく「惜敗」であった昨シーズ ンにしても法政には大敗(0-61)を喫している。昨シーズン多用し過ぎの感の あった(相手に簡単に攻撃権を与えてしまう危険性の高い)キックは出来るだ け封印して、中央大流の継続ラグビーで確実にボールをゴールまで運びたいと ころ。また、そのことが中央大を上位に押し上げる鍵でもある。 一方の法政。今年こそ関東学院の厚い壁を突破したい。そのためにも、緒戦は 単に勝利を収めるだけでなく、自分たちの得意の形をしっかり出して中央大を 圧倒したいところ。ジャパンの若き司令塔、森田を中心としたFWとBKが一 体となったランニングラグビーでどれだけ得点を奪えるだろうか。 [前半の戦い] 法政(風下)のキックオフで試合開始。開始早々の1分、早くも法政のオープ ン攻撃が全開となった。左サイド10mラインを僅かに入った位置でのマイボー ルラインアウトから右オープンに展開。右中間でのラックからさらにショート サイドにボールが出た段階で、法政ラインがオーバーラップ状態となり、右W TB山本がタッチライン沿いを走りきってインゴールに飛び込んだ。法政の展 開の速さに対応できない中央大のDF陣、という現実が開始早々にして早くも 露呈した。 このまま法政の一方的なペースになるかと思われたが、4分に思わぬ得点が中 央大に転がり込む。法政陣深くに蹴りこまれたボールがインゴールに達しドロ ップアウトかと思われた。が、前が開いていない状況にもかかわらず法政選手 は拾ったボールをタッチダウンせずにアタック?? タックルを受けてインゴ ール内でこぼれたボールを中央大選手が抑えて難なくトライが記録された。ゴ ールを失敗したものの5−7。出鼻を挫かれた中央大にとっては思わぬプレゼ ントとなった。 内容はどうであれ、中央大にとっては絶好の仕切直しかと思われたが、それも 束の間。以後は完全な法政ペース。26分までに法政は4トライ(森田のゴー ルキックもすべて成功)を追加し35-5。このまま行けば100点ゲームも十分 に考えられる展開となった。 法政で活躍が目立ったのはやはりSHの穂坂。FWの展開力もあるが、法政の 高速アタックの起点として、本日も見事な球捌きを披露していた。また、12 分には持ち前の「突破力」も見せてくれた。自陣10mライン付近からゴール 前付近まで一気にボールを運んだプレーは13分のトライに繋がった。そして 圧巻は26分。中央大陣での相手ボールスクラムからこぼれたボールを拾うと 一気に22mライン内まで前進。フォローしたCTB野村にパスを送り、野村 は相手DFをかわしながらインゴールに飛び込んだ。 というように快調に飛ばしているかのように見える法政ではあったが、ミスも 多かった。試合記録のメモにもやたら「ノックオン」の文字が目立つ。あいに くの霧雨模様ではあったが、ハンドリングに影響を与える程のものとも思えな い。また、26分のトライの後、法政のプレーがやや雑になったように見えた ことも否めない。以後、2PG追加はあったものの、法政にトライが記録され たのは後半の31分の1個のみであった。 中央大は時折FWがモールやサイド攻撃で法政を押し込む健闘を見せたものの、 DFが機能しない。アタックもディフェンスもラインの形成が遅い。せっかく のマイボールも簡単に蹴ってしまう状況は昨年と全く変わらず、相手にボール を渡してしまうことが多かった。まずは敵陣で勝負、の考えも分からないでは ないが、チーム全体での意思統一があったかどうかは疑問。反則も多く、34 分には久保主将がシンビンで一時退場となってしまった。(危険なプレーとの アナウンスもあったが、故意のオフサイドのように見えた。) とにもかくにも、両者ともピリッとしない状態で前半が終了した。 [後半の戦い] 後半はハーフタイムに相当ねじを巻かれたのか、中央大が攻勢に出る。が、と にかくミスが多い。FWを中心に前進を図るものの、球出しが遅く有効な攻撃 に繋がらない。法政もかなりキックを使っており、カウンターアタックのチャ ンスも多かった。が、人数が足りずに法政DFに捕まって万事休す。自分たち の時間帯になったときに一気に畳みかけるのが中央大の持ち味だと思うが、ミ スが多ければそれも望めない。 そうこうするうちに、法政の方の歯車もおかしくなってしまった。主役(中央 大)にお付き合いする形でミスを連発。(元々ミスも多かったのではあるが. ..)急ぐ必要のないところで慌ててしまっているように見える。速くプレー するという意識は法政の持ち味であるが、時にペースダウンしてじっくり体勢 を立て直すことも必要と思われる。後半は反則が一気に増え、得点も取れない という悪循環に陥ってしまった。 双方ミスの応酬で得点板が動かないまま終盤を迎えた31分。ようやく法政に トライが生まれた。中央大陣10mライン付近のスクラムを起点としたアタッ クからCTB田沼がサイドを抜けて約40m独走しインゴールに飛び込んだ。 いつしか霧雨も止んでいたが、相変わらずの曇り空。程度の差こそあれ、両チ ームの戦いぶりを象徴するような天候のままノーサイドとなった。 [試合後の感想] 地力の差で勝った法政であるが、ちょっとミスが多すぎた。ディフェンスが堅 くカウンターアタックを得意としているチームには、今日の出来だと苦戦は免 れない。ただ、FW、BKとも魅力溢れる選手達が揃っており、優勝候補の有 力な一つであることは間違いなさそう。 一方の中央大は、今日の出来であれば昨年以上に苦しいと言わざるを得ない。 ミスが多いこと以上に、これといった決め手に欠ける点が気になる。FWには 久保主将という軸になる選手が居るが、BKにはそのような選手が見当たらな いためアタック、ディフェンスとも中途半端になってしまっている感がある。 個人的にはBKのキーマンだと認識しているCTB橘副将の戦列復帰に期待し たいのだが...。 (2004年9月26日記) Top |
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