ソット・ヴォーチェ



“駅メロ”ってご存じ?
携帯電話の“着メロ”という言葉が、やっとすんなり耳に入るようになった私ですが、最近、“駅メロ”のCDがリリ−スされたというニュ−スを読みました。「何、それ?」という感じで、“おばさん”と言われたくない一心で情報を集めました。
皆さんが電車を利用していて、ホ−ムから聞こえてくる音は、ベルですか?それともメロディですか?結構、ぼんやりしてたり、慌ただしかったりで、どちらか気がつかない人もいるでしょう。実は、首都圏のJR東日本の駅では、発車ベルの方が少ないのだそうです。最初、「発車ベルでは、けたたましい」というお客さんの意見があり、新宿駅と渋谷駅でメロディを流したところ好評で、だんだん電車が発進する時にメロディを流す駅が増えてきたといいます。これを、通称“駅メロ”と言うわけです。私も、自分の行動範囲からして、新宿、渋谷で音楽が流れることは以前から気がついており「さすが!」と思ってはいましたが、この度、今や首都圏の駅の90%でメロディが使用されていることを知り、驚いています!さらにビックリは、新宿駅では、ホ−ムごとにメロディが違うのだそうで...これから、気をつけて聞いてみようと思っています。(皆さんも、1番線から14番線まで、聞き分けてみてください!)
 【駅メロの条件】

基本的に、人の声や歌は、著作権の問題もありNG。
ベルの役割をするのですから長すぎてもNG。10秒程度を目安にオリジナルのメロディを駅ごとに競って生み出しているそうです。繰り返されても不快じゃないことや、短くても最後は終止音で、気持ちよく終わること等も大切な条件ということです。
*例外は高田馬場駅の「鉄腕アトム」で、アトムの出生地である地域の方達のリクエストで、 実現。
 
 【駅メロの効果?】
ベルからメロディに変えたところで、ゆとりのある合図で駆け込み乗車が減少したそうです。(癒し効果も大事なので、爽やかで明るい曲調が求められます)
 【誰が、どこから流しているのでしょう?】

なんと、それぞれの電車の車掌さんが、鳴らしているそうです!車掌さんは常に電車の一番後ろに乗っていて、駅に到着するとドアを開け、乗客の乗り降りを確認しながら、ホ−ムに降り、柱に設置してある駅メロボタンを押すのだそうですよ...。こんな仕事までしていたんですね!(今度、ホ−ムの柱に設置された駅メロ用の箱を、さりげなく探してみましょう。そして、車掌さんがボタンを押すところもキャッチしてみたいものです!)
街ばかりではなく、時代の流れとともに、いつの間にか駅も変化していたのですね。
音楽に携わる者としては、文化的な嬉しい変化です!皆さんの周りの駅で個性的な駅メロがありましたら、是非、紹介して下さい。“ボンジョルノ”は常に、皆様の為に開放しております!  ちなみに、駅メロのCDには、87駅211ホ−ムの曲が収められているそうです。       2004.夏.