音楽ゆかりの地をゆく



吉元恵子と行く“音楽と感動の旅”海外ツァー第3弾!(V)
 ラスベガス3日め。
前夜はオー”のショーの感動とともに、もう一つ、ラスベガスでしか味わえない素敵なことがありました。
メンバーのYさんとOさんが、カジノで収穫があったのです!
ゲーム感覚とは言え、初体験で勝ったのですから大したものです!
カジノでは写真撮影が禁止ですが、チップを積み上げ、幸せそうな笑顔の二人を写してあげたく、支配人らしきおじ様に大和撫子の色気で迫り(?)特別
に許可をもらいました。
傍らで大声で声援したことも楽しい思い出になりました。彼女達にとっては、忘れられぬ夜になったことは言うまでもありません!★人の良さそうな気どらぬディーラーにも感謝!
 そんな訳で、この日はゆっくり起床。サーカスを見たり、ショッピング、皆でブランチを摂る等、
夕刻のミュージカル鑑賞に備え、ホテル内で過ごしました。
午後3時.予約してある「オペラ座の怪人」のチケットを受け取るため、ベネシアンホテルへ向かいました。
ミュージカルですから、一同、チョッピリおめかしをしてこの日もタクシーです。
(日本に居ては、オペラに行くのも満員電車でムードが半減します。こんな優雅な体験が出来るのも、旅の良さです!)

チケットを受け取り、開演まで、ベネシアンホテルで、“イタリア”を満喫することにしました。
前日のパリスホテルのように、ここもホテルの中とは思えず、一つの都市が存在していました。
ロビーの天井にはフレスコ画が描かれ、運河を配したショッピングモールの小道を歩くと、ゴンドラからカンツォーネが聞こえ、青空のサンマルコ広場まであり...
そこは、“水の都ヴェネツィア”そのものでした!(きっと、皆が想ったこと...「ここは、素敵な人と二人がいいなあ!」)
...さて、現実は、愉快なグループです。ミュージカルの前に早めの夕食を摂ることにし、私達は優雅に、サンマルコ広場のレストランでテーブルを囲みました。
イタリアらしいパフォーマンスが溢れ、カンツォーネだけではなく、時代的な衣裳を纏った歌手によるオペラのアリアまで聴くことができハッピーでした!
それは、あたかも、ミュージカル鑑賞前の前奏曲のようでもありました。

♪「オペラ座の怪人」

6:30開場.7:00開演.いよいよその時が来ました。
同じホテル内でもフロアが変わると、そこはアメリカのラスベガス...このミュージカルを観るため、世界中からの客が集まっています。
ロンドンミュージカルとしてスタートし、ニューヨーク(ブロードウェイ)でもロングラン。
日本では、同じ脚本で「劇団四季」が公演中。映画化もされ、リピーターが多い「オペラ座の怪人」をそれぞれの地で鑑賞しましたが、ラスベガスバージョンが出来たと聞いた私は、訪れる日を心待ちにしてきました。
オペラもそうですが、同じ作曲家の音楽が、劇場、演出、歌手によってそれぞれが違うことが面白いのです!“4000万ドルの巨費を投じて作られた劇場”というふれ込みは、私の期待を裏切りませんでした。
これまで観た劇場の中で、最高の舞台装置でした!
 まずは、休憩無しで、映画のように約2時間にまとめられた演出に驚きました!
ナマのオペラやミュージカルで休憩が必要なのは、観客の息抜きだけでは無く、休憩を利用して舞台の転換や出演者の衣裳替え等の時間にしたいからでもあります。
 映像の場合は部分的に撮ったものを編集して繋げるので、一気に観られるのですが、舞台の場合、一気に上演することは難しいことでした。
それが、今度のラスベガスの舞台では休憩なしで、音楽やストーリーに支障来すこと無く、続けることが可能になっていました。
これは、如何に舞台装置機能が素晴らしいかということと、時代の進歩でもあると感動しました。
 音楽はナマの臨場感を味わい、舞台は映画のように自然に...理想ではないでしょうか!
出演者のレベルも高く、クリスティーヌの均衡のとれた声質とフレーズィングは、参考になりました。
そして、ラスベガスの怪人は?...苦しみや怒りを抑えて歌う“ピアニッシモ”が美しく、彼の慟哭が胸に迫り、涙がこみ上げました。並みの歌唱力では表現できません!
 この夜も、スタンディングオベーションでした。ラスベガス最後の夜、「オペラ座の怪人」の旋律が
頭の中を渦巻き、なかなか寝つくことができませんでした!

(寝付けぬ深夜、土産にラスベガスのDVDをゲット。これはヒットでした!明日はサンフランシスコ。)
                                         Wへ続く