音楽ゆかりの地をゆく



Moon River
 この曲から、オ−ドリ−・ヘップバ−ンが主演した映画「ティファニ−で朝食を」を
連想する人はどれくらい居るでしょう? 子供の頃アンディウィリアムズがヒットしており、彼のショ−でこの歌がよく歌われたので、彼のオリジナルと思いこんで居る人も少なくないと思いますが、映画で流れた方が先だったのです。(ヘンリ−マンシ−ニ作曲)
1960年代の映画ですから、リアルタイムでは見ていませんが、度々、名画劇場等で放映されたので、テレビで何度か観ました。初々しいヘップバ−ンも素敵だったし、ジュエリ−店のティファニ−がいかにニュ−ヨ−カ−のあこがれの店であるかも認識できました。 近年、このティファニ−社の支店が日本の有名デパ−ト内に置かれるようになり、多くの若者達が(高校生くらいからも!)詰めかけているいるようです。
日本が豊かになったのでしょうが、テレビのタレント達の影響が大きいようで、有名人が身に付けると、すぐ真似をするという現象が目立ちます。昔から、流行は映画や女優等から広まりましたが、年齢や自分の立場に合ったものであったと思います。
バレンタインデ−が近づき、思うこと..男性にはチョコレ−トを贈って、お返しのホワイトデ−には、その何倍もするティファニ−のアクセサリ−をねだるという女の子達には「夢」とか「あこがれ」というものは無いのでしょうか?!若いうちに、何でも思い通りになる人生には疑問です。「レディになったら..」とか「自分の力で買えるようになったら..」等、ポリシ−を持ち己を磨く努力をしている女性を、素敵と感じる私は古いのでしょうか?(クリスマスシ−ズンはプレゼントを求める男の子で、一層の混雑とか)
 音楽ゆかりの地に話題を戻しましょう。
「ティファニ−で朝食を」の映画を観た時から、ニュ−ヨ−クへ行ったら、5番街のティファニ−を訪れてみたいと願っていました。もちろん、お店の人に軽く見られないよう、ある程度お洒落をして...みごとに私のあこがれのシ−ンは裏切られました!
1階から途中階は整然と威厳を保っていましたが、最上階にエレベ−タ−が着き、唖然としました。観光地のお土産やのように、騒然とし旅行スタイル(軽装)の日本人であふれていたのです。「ム−ンリバ−♪〜」と心で歌いながら、きどってショ−ケ−スを見たかったのですが、デパ−トのバ−ゲンセ−ルのように人が多く、高級気分に浸ることは無理でした。
 (あの雰囲気なら、ニュ−ヨ−ク本店より、銀座支店の方が高級感があります)
ちなみに、映画公開から40年も経ちましたが、ニュ−ヨ−カ−にとっては、やっぱり「ティファニ−はあこがれの店」だそうです。「あこがれ」という感覚を持たず、気軽にあの店に入る人種..日本人客は謎のようです。
 私の持っている「Moon River」の譜面には、次のように書かれています。

As Sung in the Paramount Picture "Breakfast at Tiffanys"