2006年月議会(第1回定例会)一般質問より
■ 学力、規律ある態度、体力の現状と課題
 県が示した3つの達成目標について、学力、体力については二極化が進んでおり、規律ある態度については全般的に厳しい状況と聞き、二極化を改善し、少なくとも最低限習得すべきことはできるようにしないと進路に対する選択肢が狭められていくことを危惧します。取り組み状況を調べるために、志木中・宗岡二中・宗岡小・宗岡三小を訪問してから、質問を行いました。
 志木中は、校長中心に、すべての教職員が国語、数学、生徒指導、保健体育のチームに所属して研究し、生徒に成果を上げるとともに、規律ある態度の生徒・保護者へのアンケートでは学年が上がるにつれて結果が良くなっていました。1年、2年と着実に努力を積み重ね、3年生がお手本になれるのは素晴らしいことです。家庭の協力も得られていることがわかります。
 宗岡二中ではきめ細やかに生徒指導を行い、教職員が一致協力して厳しくも暖かい一人ひとりへの関わりが感じられました。
 宗岡三小では、少人数学級、ラーニングサポーターによるチームティーチング、習熟度別指導、休み時間も活用し、基礎基本の定着をはかっており、保護者からも評価されているとのこと。小学校での着実な積み重ねは、中学校、進学、社会人への基礎となるので、子ども一人ひとりの将来を見据えて家庭・学校が連携する教育がとても大切なのです。
 宗岡小も保護者が望む観点を事前アンケートで把握しながら取り組み、アンケートの回収率も上がっている等、家庭との信頼関係、保護者の関与を高めている点は重要です。
 生きる力、学習意欲の低下等社会全体の課題に対して、偏差値的な学力よりも、生涯にわたって学ぶ力をつけていく教育のあり方が求められます。各学校の努力に対し、教育委員会には指導主事を中心としたより一層の学校支援を求めました。
■ 社会教育、生涯学習、図書サービスの理念と方向性
 各公民館、図書館が志木市としての社会教育、図書サービスのあり方の理念と方向性を持つべきと長年働きかけてきました。
 図書サービスについては、柳瀬川図書館が中心となって、04年度から図書館運営基本方針を定めています。
 社会教育についても、4月からいろは遊学館が宗岡公民館、宗岡第二公民館を一元管理するようになるのを機に、地域社会の課題に働きかけ得る社会教育、生涯学習拠点としての指針を定め、それに基づく事業計画、行政パートナーの研修等の推進を求めました。
■ スポーツ行政について
 スポーツ振興計画策定については、以前審議会に諮られたものの、国民体育大会等で中断したままとなっています。担当課は各種スポーツ大会等の事務局で多忙ということですが、今日の行政のあり方として、民間でできることは任せながら、行政のマネジメント機能を発揮し、スポーツ振興計画を策定して、市民と協働しながら生涯にわたる健康づくりを推進すべきです。
 05年度は志木市地域子ども教室実行委員会、志木市スポーツ少年団が中心となって、市民スポーツ、地域団体の幅広い協力のもと、国の補助金を活用して「地域子ども教室」が開催されました。8月から2月まで小学校等で子どもたちのための事業が行われ、今年度も計画しているとのこと。こうした民間のとりくみ、ノウハウを生かしたいものです。
 スポーツ振興計画については、できるだけ早い機会に定めていきたいとの教育政策部長答弁がありました。
 【今年度開催中の地域子ども教室についての問い合わせ 生涯学習課スポーツ振興グループ TEL 473-1111 内線 3142】
■ 郷土の歴史文化の活用
(1) 水害の歴史を伝える樋門、水塚(みづか)等の文化財指定、保存
  樋門宗岡地区では江戸時代に洪水から守るため村全体を囲む惣囲堤(輪中堤)が設けられ、そこには排水を管理するための樋門が設けられていました。江戸時代には木製で12か所あったようですが、明治後期に石造やレンガ造に改修された内の4か所が今も残っています。水圧で自動的に開閉する観音開きなど、水害の歴史と知恵を今に伝える篭島門扉、大小合併門扉、北美圦樋(いりひ)、新田圦樋を早急に文化財指定し、開発に対して保全すべきと提言しました。
  水塚宗岡の水田地帯に点在する屋敷の一部に盛り土し、その上に建てた蔵(倉)の1階に穀類等を貯蔵し、衣類等を保管した2階は洪水時の避難場所となり、舟も備えていました。江戸時代からつくられ、今も50基以上残っています。
 樋門が公有地にあるのに対し、水塚は民地ですが、保全の努力が望まれます。
 教育長からは、樋門については文化財保護審議会と詳細な調査を行った上で、水塚については所有者や学識経験者とともに検討していきたいとの答弁がありました。
(2) 学校教育、社会教育、生涯学習への活用
 郷土の歴史、文化財について研究をされている市民の方々の知識、資料を学校教育等に活かしたい。発掘された土器や農機具等を使った当時の生活体験など、余裕教室を使っての文化財の活用を提言、「文化財保護審議会委員や市民ボランティア団体等が講師となり、提供できる講座を紹介した文化財講座一覧表をつくり、活用を図りたい。土器は志木四小に保管しているが、志木四小の中に土器に触れたり、土器作りを体験できるようなコーナーの設置を検討したい。」との教育長答弁でした。
■ 市庁舎に市民、職員のための休憩、食事スペースを
 現在、食堂も売店もなく、喫茶店が無料職業紹介所「ジョブスポットしき」になり成果を上げているが、休憩スペースが無い。市民から心配する意見があり、会議室等も不足している状況は承知しているが、何とか工夫できないか提言。
■ 高齢者に配慮したごみ集積所のあり方
 市指定のごみかごが重く、もう少し軽いものにできないかとのご意見をいただきました。新座市は地域の実情に応じた容器を認めているとのこと。臨機応変な対応を求め、環境推進課に相談の上、指定かご以外の容器でも収集されることになりました。

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