新しくなった志木駅東口の報告 平澤佳奈
今、志木駅周辺は再開発の工事で日々めまぐるしく変化しています。そんな中、7月に東口に新しく階段・エスカレーターが出来ました。その報告を車椅子で利用している私がしてみたいと思います。
エスカレーターの車椅子が乗るスペース
エスカレーターは車椅子モードに切り替えるとステップ部分が連結し、その上に車椅子が乗ることで昇降機として利用できます。今回採用されたタイプは従来ステップが2枚分であったのに比べ3枚になり、より大きな車椅子でも利用できるようになりました。
一般利用者を遮るチェーン
車椅子昇降機として使用中は一般の利用者が誤って乗ってしまうのを防ぐため、チェーンでエスカレーターの乗り降り口を遮ります。ですが、そのチェーンが従来の銀色の金属性だと、一般の方でもうっかりすれば見過ごしぶつかってしまう危険がありました。今回、黄色くチェーンがテーピングされことで目立つようになり危険も軽減されました。ただ、もっと音声によるアナウンスがされていれば、視覚陣害者にもエスカレーターを利用できないことがわかり万全だと思います。
上りのみのエスカレーター
高齢者・歩行が困難な方など、階段は上るより下るほうが大変という声があります。駅前ビルが完成すればエレベーターが利用できるようになりますが、今後駅などにエスカレーターを設置する際は原則上下2本ともというようになればよいのですが。
点字ブロックの色
東□階段部分へと招く点字ブロックの色が、周りの素焼き調ブロックにデザインを合わせたため、多少濃い色のべ一ジュですが周囲と保護色になり目立ちにくくなっています。弱視の障害を持つ方は一般的な黄色の点字ブロックの“色”を頼りに歩行するという声もあります。また一般の方もデコボコした点字ブロックの存在に気付きにくく蹟いてしまう危険があります(実際若い男性が躓いているのを目撃してしまいました)。デザインも大切ですが利用者の安全が第一ではないでしょうか。
装置の透明性・開放感
今回は当初からエスカレーターが設計に含まれスペースにも余裕があったためか、エスカレーターの壁面も透明で開放感があり、階段部分の幅も十分に取られていると思います(後から設置した個所は、階段・エスカレーター部分共に狭く、閉鎖的で圧迫感があります)。また、普段私が車椅子で利用していても、一般の方はエスカレーターが利用停止となり、いったい何が行われているのかととても興味深げです。明らかに見え周知されるということは、見られる側は不快感を覚えることもあるかもしれませんが、「これならうちのおばあちゃんでも電車に乗って外出できる」など、今まで利用することのなかった方々の可能性を広げることにもつながりますし、バリアフリーを浸透し進めるという上で私自身はとても大切なことと思っています。
以上、機会がありましたらバリアフリーの観点でも新しくなった志木駅北口をご覧ください。また、現在工事中の柳瀬川駅のエスカレーターにもご注目ください。
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