高齢者の方々が安心できる介護・福祉サービスを!!
1.特別養護老人ホームの整備計画
 高齢者の方々から「2,842円(基準月額)の介護保険料を納めるのは良いが、充分なサービスをうけられる見通しがあるのか大変不安。」のご意見を受け、6月議会で改めて特別養護老人ホームの必要性について訴えました。
 介護保険事業計画 (2003年3月) では2007年度の目標量を173人としており、本年3月末現在の利用者数67人以外に106人分を整備する必要があります。待機者は現時点で120名程度、重複して申し込んでいる方もいるので、その7割程度が待機を強いられています。
市長「特別養護老人ホームの建設計画が現在も検討されていると聞いているが、志木市型高齢者福祉施設を引き続き提案していきたい。」
天田「市長は、現在希望通り利用できない状況にあるショートステイについても第3次構造改革特区構想に提案していきたいとのことだが、特別養護老人ホーム1ヵ所にショートステイ20床整備されれば、2007年度の目標量9,008日は達成されることになる。市民のニーズは逼迫しており、民間参入が実現可能な状況になってきた場合は是非積極的に取り組んで欲しい。」
その後、9月議会初日、市長から、下宗岡3丁目に民間事業者が計画している特別養護老人ホームの整備について、その必要性、適切性等を認める市の意見書を県に提出し、計画書が7月31日付で県入間東福祉保健総合センターに受理されたとの報告がありました。
 今後、県による審査を経て、12月中には国・県の国庫補助事業として採択されるか否か決定される見通しです。是非とも採択されることを願っています。
 環境福祉常任委員会での天田の質疑に対し、明らかにされた事業計画概要は次のとおり。

事業者

社会福祉法人 ルストホフ志木

用 地

下宗岡三丁目地内3,045uを借地

規 模

入所室数

  100室

短期入所 (ショートステイ)

  20室

デイサービスセンター

  40人
  ヘルパーステーション、地域交流スペース、筋力向上トレーニング室等も予定

2.身近な在宅介護支援センターは3ヵ所
 「市役所は遠いので、歩いていつでも相談にいかれる所があるといい。」も、高齢者や家族、地域の支え手からの切実な意見です。高齢者保健福祉計画(2003年3月)では、地域ケア体制のために、宗岡、本町、柏町、幸町・館、それぞれに24時間いつでも相談できる在宅介護支援センター(地域型)を整備し、地域の高齢者の実態把握・介護予防活動を積極的に推進するとともに、市役所の基幹型支援センター(地域型も兼ねる)を拠点として、保健・福祉・医療等関係機関との連携もはかっていくとされています。
 地域型支援センターについて、今年度は、従来の「ブロン」(本町、特別養護老人ホームに併設)に加え、「せせらぎ」(中宗岡、有料老人ホーム・デイサービスセンターに併設)、10月より「柏の杜」(柏町、第二福祉センターに併設)に委託され、3ヵ所となりました。
 ご要望に応じて出張サービスも可、市では週1回、3者を集めてサービス向上のための会議をもつなど実態把握に努めていますが、ご心配な点は、市(高齢者ふれあい課)にもご相談下さい。
在宅介護支援センター(地域型)の概要
事業所 事業者 担当地区
ブロン
487−3888
社会福祉法人 ルストホフ志木 本町、幸町
せせらぎ
485−2113
株式会社 ウィズネット 宗岡、館
柏の杜
486−5199
社会福祉法人 志木市社会福祉協議会 柏町


3.館・幸町地区に介護・福祉サービス拠点を
 今年に入り、中宗岡1丁目の地権者により建設された、痴呆高齢者のためのグループホーム「みんなの家・志木中宗岡」、住宅型有料老人ホーム「すこや家・志木」、デイサービスセンター「遊・志木中宗岡」が相次いでオープンし、民間事業者によって運営されています。
 居宅介護支援事業所、ヘルパーステーションも併設されるとともに、市の委託事業として在宅介護支援センター「せせらぎ」(地域型)、身体機能向上をめざす高齢者筋力向上トレーニング事業(対象者は要支援、要介護1・2、送迎あり/問い合わせ:市高齢者ふれあい課)も始まりました。
 6月議会では、現在サービスが不足している館・幸町地区にも、西原特定土地区画整理事業の進捗に応じて、民間の多様な高齢者福祉施設にあわせて在宅介護支援センター (地域型) を配置し、地域福祉の拠点として、介護サービス事業者・民生委員・町内会・市民団体等、地域福祉にかかわる人々が、ともに地域の実態に応じたケア体制をつくっていく必要性を提言しました。


4.サービスの質の向上は市民のかかわりから
 厚生労働省老健局長の私的研究会、高齢者介護研究会報告書「2015年の高齢者介護〜高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて〜」(2003.6.26)では、365日・24時間の切れ目ない在宅サービスを提供する「小規模・多機能サービス拠点の整備」等が提言され、2005年度からの介護保険制度見直しに反映される見通しです。
 今後は特別養護老人ホーム等の施設サービス、地域ごとの拠点中心の在宅サービスを組み合わせるとともに、高齢者の生活の場としての「サービスの質」を、事業者任せにせず、利用者・家族・医療関係者・地域住民・行政が、互いにかかわり合うことによって向上させていくことが大変重要であると考えます。
 皆さんも、見学やボランティア等、気軽に高齢者福祉施設・いきがいサロン (志木二小 いきいきサロン、宗岡小 ふれあいサロン) 等を訪ねて、質問・意見等、お話してみてはいかがでしょうか。
(2003年11月)
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