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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1997/10/25) 於:熊谷ラグビー場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
日本大学 :前半: 3 3 1 0 24 |
:後半: 3 2 1 0 22 | 46 10
+-----------------+-------------------------------+-------------+
流通経済大学:前半: 2 0 2 0 16 |
:後半: 0 0 0 0 0 | 16 32
◎出場メンバー
日大 : 1.横山 2.草野 3.川村 4.岡田 5.安田 6.古屋 7.鷲谷 8.龍
9.柳 10.日原 11.池田 12.野杁 13.沢木敬 14.北條 15.田原
(16.高野 17.南方 18.矢巻 19.沢木智 20.海藤 21.窪田)
○交替 なし
流経 : 1.碇 2.牛木 3.友利 4.中西 5.井上 6.石川 7.横山 8.唐津
9.池田 10.加瀬 11.阿部 12.伊藤 13.大島 14.山崎 15.ニールソン
(16.谷口 17.田島 18.市原 19.藤井 20.田嶋 21.島名)
○交替 12→20(後25分入替)、14→21(後33分入替)、3→16(後38分入替)
レフリー : 森健(関東協会) タッチジャッジ : 不明
◎得点経過
日本大学 0 3 10 17 24 24
P G G G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
P P T T
流通経済大学 0 3 6 11 16 16
日本大学 24 29 36 39 46 46
T G P G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
流通経済大学 16 16
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
日大:前半 1分 日原(PG)
15分 池田(T)、日原(G)
24分 日原(T)、日原(G)
40分 龍 (T)、日原(G)
後半 6分 龍 (T)
20分 龍 (T)、日原(G)
27分 日原(PG)
37分 龍 (T)、日原(G)
流経:前半21分 加瀬(PG)
27分 加瀬(PG)
31分 山崎(T)、加瀬(G)
34分 池田(T)
◎試合内容
[感想]
日大の強力FWのプレッシャーに対して流通経済大FWがどれだけ耐えられるか、
がこの試合のポイントだった。結果的にセットプレーでのボール支配率で日大が流
通経済大を圧倒し、流通経済大はダブルスコア以上の完敗となってしまった。
流通経済大のスクラムは中央大戦でも気になってはいたのだが、強力FWの日大を
前にして、弱点であることが一気に顕在化してしまった。スクラムはFWにとって
精神安定剤みたいなものであり、その出来が他のプレーにも微妙に影響を与えるの
かもしれない。
たとえばラインアウト。流通経済大は前後に人が入れ替わるなど相当工夫している
が、この日はタイミングが微妙にずれてうまく確保できない場面が目立った。この
あたりにも日大FWの重圧が作用したのではないかと考えられる。FWにも走力が
要求される時代ではあるが、しっかりしたスクラムが組めることがFWの基本だと
いうことを再認識。
ただ、2割程度のボール支配率しかなくても、流通経済大の切れ味鋭いBKのアタ
ックは見応えがあった。前半の2本目のトライはラインアウトからSHの池田がう
まくFW選手達が作る壁のブラインドを利用して奪ったもの。最初ちょこちょこっ
と相手FWをかわした後はDF陣を一気にぶっちぎってしまったスピードに恐れ入
ってしまった。
[追想 after 2003]
リーグ戦グループで一番スクラムが強いのは今でこそ関東学院大だが、当時は日大
と法政大が覇を競っていた。関東学院大はどちらかと言えば巧みなスクラムワーク
でしのぐ(スクラムが押されてもマイボールが確保できればできればいいという)
スタイルだった。それはともかくとしても、BKのアタックを持ち味とする流通経
済大が、翌年度以降かなり積極的にFWの強化に取り組んだのも頷ける。
この試合で目の覚めるようなトライを記録したSH池田は、もちろん現在トップリ
ーグの三洋電機でレギュラーとして活躍している選手。セブンズの方で日本代表に
も選ばれている。WTBをもぶっちぎってしまうスピードは当時から対戦チームに
とって脅威だった。優れたプレースキッカーでもあり、15人制の方でも桜のジャ
ージを着てくれることを期待したい。
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