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熱闘!関東大学ラグビー・リーグ戦 "Play Back 1997"

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○観戦記録 法政大学 vs 流通経済大学(1997年11月2日)

関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1997/11/02) 於:熊谷ラグビー場

<試合結果>

            T  G PG DG 得点 | 総得点 反則
 法政大学  :前半: 3  2  2  0 25 |
       :後半: 4  4  0  0 28 |  53 12
 +-----------------+-------------------------------+-------------+
 流通経済大学:前半: 0  0  2  0  6 |
       :後半: 3  2  0  0 19 |  25 19


◎出場メンバー

 法政 : 1.杉浦 2.大西 3.笠井 4.大屋 5.内藤 6.山口 7.田口 8.崎尾
      9.岡本 10.内田 11.浦部 12.濱渦 13.入江 14.松隈 15.前田
     (16.鶴長 17.市川 18.村松 19.矢野 20.川合 21.今野)

    ○交替  14→20(前18分交代)、4→17(前21分交代)、13→21(前32分交代)、
        9→19(前36分交代)、7→18(前40分交代)

 流経 : 1.碇 2.牛木 3.谷口 4.中西 5.井上 6.石川 7.横山 8.唐津
      9.池田 10.加瀬 11.阿部 12.伊藤 13.大島 14.島名 15.ニールソン
     (16.菅野 17.友利 18.市原 19.藤井 20.久保 21.山崎)

    ○交替  3→17(後0分入替)、1→16(後10分入替)、8→18(前36分交代)、
        11→21(前36分交代)

 レフリー : 岸川(関東協会)  タッチジャッジ : 仲山、高田、尾上


◎得点経過

 法政大学    0        7       14       17          20    25    25
                        G       G        P           P     T
    時間     0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
                                            P    P
 流通経済大学  0                                  3    6          6


 法政大学   25          32           39  46           53       53
                    G            G   G            G
    時間     0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
                            T              G G
 流通経済大学  6                  11            18 25            25

 ※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗


◎得点者

 法政:前半 7分 浦部(T)、濱渦(G)
      15分 入江(T)、濱渦(G)
      24分 濱渦(PG)
      36分 濱渦(PG)
      42分 濱渦(T)
    後半 9分 今野(T)、濱渦(G)
      22分 矢野(T)、濱渦(G)
      26分 崎尾(T)、濱渦(G)
      39分 矢野(T)、濱渦(G)
 専修:前半33分 池田(PG)
      38分 池田(PG)
    後半17分 伊藤(T)
      32分 島名(T)、池田(G)
      34分 ニールソン(T)、池田(G)


◎試合内容

[全般的な感想]

法政大FWが流通経済大FWを圧倒。また、専修大戦では今一歩だったFWとBK
の連携もしっかり修正されていて、法政大は優勝に向けての第一関門である来週の
関東学院大戦に向けて順調に仕上がっているようにみえた。

一方の流通経済大は、泣き所のスクラムが粉砕されて安定した球出しが全く出来な
いなどFW戦での劣勢が響き、結果的には本日もダブルスコア+αの完敗となって
しまった。しかしながら、時折見せる果敢なカウンターアタックで大健闘。先週の
日大戦と同様、8割方ボールを支配されながらも、後半3トライを挙げたのは見事
だった。何よりも、最後まで試合を捨てない戦いぶりが場内を大いに沸かせた。

関東学院に冷や汗をかかせ,日大や法政大の目の色を変えさせた流通経済大は、リ
ーグ戦Gの活性化に大いに貢献していると言っても過言ではないだろう。

[試合展開]

前半開始早々から法政大がFW,BK一体となった怒濤の攻めを見せた。エンジン
全開で7分、15分と立て続けにトライを奪うとともに、PGで着実に加点するなど
確実にゲームを支配。とくに本日は専修大戦と比べてFWの集散が見違えるほどよ
く、BKにタイミング良くボールを供給していた。流通経済大は時折カウンターア
タックで大幅なゲインを見せるものの、前半は2PGを返すのがやっと。法政大は
結局インジュリータイムにも1トライを追加し、法政大の好調振りばかりが目立つ
前半だった。

後半も法政大の勢いは止まらず、9分に1トライ(ゴール成功)を挙げて38-6。こ
のまま行けば法政大の一方的なゲームとなりそうなムードが漂い始めた。ところが、
ここから流通経済大が反撃に出る。FWが本来の展開力を発揮し始めて徐々に流通
経済大ペースに。17分に自陣ゴール前からのカウンターアタックでトライを奪い、
ようやく元気が出てきた。(ゴール失敗で32-11)

しかしながら、ここで流経大に痛恨のミスが出る。法政陣内でのマイボールスクラ
ムでコラプシングを取られてしまった。試合の流れは再び法政に傾き、22分、26分
と立て続けにトライを奪われて46-11。22分のトライはFL田口のBKも真っ青の
ランニングによるもの。スタンドからは「WTBのリザーブは田口にやらせろ」の
声も飛んでいた。また、26分のトライは流通経済大ボールを奪い取ってのスクラム
トライ。ここで完全に勝負ありとなった。

この後、流通経済大が意地を見せて31分と35分に1トライずつ返すものの、38分に
またもトライを奪われて万事休す。ということで、点差こそついてしまったが、最
後まで切れずに戦い続けた流通経済大フィフティーンにはスタンドから惜しみない
拍手が送られていた。

全般的には法政大の仕上がりの良さが目立った試合ではあったが、流通経済大BK
の見せる果敢なアタック(とくにニールソンのカウンター)はそれにも増して見応
えがあった。日大戦では完封されたSO加瀬も今日は溌剌とプレーしていた。

さて,流通経済大の残り試合もあと3つになってしまった。大東大は息を吹き返し
たように見えるし、専修大もなかなかの難敵。終盤を迎えて怪我人も多くなり始め、
スクラムの強化はままならずと、困難な闘いが続くが、最後までこれまで通り自信
と誇りを持って戦ってもらいたいと思う。きっと結果はついてくるはずだから。
                            (1997年11月2日記)

Edited by Kazunori KONO, Feb/24th/2004   Back