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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1997/11/22) 於:熊谷ラグビー場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
大東文化大学:前半: 4 4 0 0 28 |
:後半: 2 2 0 0 14 | 42 23
+-----------------+-------------------------------+-------------+
流通経済大学:前半: 2 1 2 0 18 |
:後半: 3 2 0 0 19 | 37 5
◎出場メンバー
大東 : 1.亀田 2.須藤 3.大槻 4.多田 5.渡部 6.露木 7.白水 8.マナコ
9.大鷲 10.福岡幸 11.太田幸 12.赤羽根征 13.高木 14.山内智 15.筑井
(16.加治木 17.松尾 18.久保 19.国生 20.脇尾 21.田中誠)
○交替 14→21(前39分入替)、13→19(後4分交代)、1→16(後27分入替)
●シンビン 8(前半9分)
流経 : 1.菅野 2.牛木 3.友利 4.市原 5.井上 6.石川 7.唐津 8.渡辺
9.池田 10.加瀬 11.島名 12.伊藤 13.大島 14.山崎 15.ニールソン
(16.碇 17.田島 18.横山 19.田草川 20.天野 21.岩崎)
○交替 1→16(前17分交代)、14→21(後20分入替)
レフリー : 谷口(日本協会) タッチジャッジ : 不明
◎得点経過
大東文化大学 0 7 14 21 28 28
G G G G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
P P G T
流通経済大学 0 3 6 13 18 18
大東文化大学 28 35 42 42
G G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G G G
流通経済大学 18 25 32 37 37
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
大東:前半22分 白水(T)、福岡(G)
15分 入江(T)、福岡(G)
28分 マナコ(T)、福岡(G)
36分 筑井(T)、福岡(G)
40分 太田(T)、福岡(G)
後半 7分 太田(T)、福岡(G)
32分 筑井(T)、福岡(G)
流経:前半 6分 池田(PG)
10分 池田(PG)
26分 池田(T)、池田(G)
31分 井上(T)
後半21分 唐津(T)、池田(G)
32分 島名(T)、池田(G)
35分 加瀬(T)、池田(G)
39分 唐津(T)
◎試合内容
[全般の感想]
終盤の流通経済大の激しい追い込みも及ばず、地力に勝る大東大が逃げ切った。私
が観た中では今シーズンのベストゲームと言ってもいい好ゲーム。大東大は先週の
東海大戦とはまるで別のチームのように感じられるくらい気合いが入っていた。流
通経済大はあと一歩及ばなかったものの、雨の悪コンディションの中でも果敢なア
タックを見せてくれた。
[前半の戦い]
キックオフと同時に大東大が怒濤の攻め。FWで縦を突きBKに展開とほぼ理想的
なパターンだった。やはり大東大BKは強力。いつもの試合では前でしっかり止め
る流通経済大DF陣だが、本日は勝手が違うという感じであった。
開始5分過ぎからようやく流通経済大も落ち着きを取り戻し、5分にPK成功(0-3)
で先制。9分には大東大のマナコがシンビンで一時退場。バックスタンド側にいた
のでよく見えなかったのですが、キックオフのボールをキャッチしようとしたプレ
ーヤーに対してのラフプレーだろうか。ここで流通経済大が再び大東大陣へ攻め込
み11分にPGを追加でリードを6点に拡げる。しばらくは一人多い流通経済大のペ
ースとなった。
しかしながら、パワーでは明らかに大東大の方が上。大東大は自陣からは徹底した
アップ・アンダー。折からの雨によるスリッピーなコンディションも手伝って、こ
れがかなり有効だった。大東大BKの縦への強さとスピードが活かされていた。23
分の大東大のトライはこの形の攻撃により生まれたもの。7-6と大東大が逆転する。
ここからは激しい点の取り合いの始まり。26分に流通経済大がラインアウトからオ
ープン展開でトライを奪い(ゴール成功)13-7とすると、29分には大東大がゴール
前のスクラムからマナコがインゴールに飛び込んでトライ(ゴール成功)し再逆転。
逆に32分には流経大がラインアウトからのモールを押し込みトライ(ゴールは失敗)
で再々逆転。そして36分には大東大がラインアウトからオープンに展開してトライ
(ゴール成功)を奪い再々再逆転、とめまぐるしく得点板が動く。しかしながら最
後は流経大の攻撃時のミスに乗じて大東大がトライを追加(ゴール成功)し、28-18
の大東大10点リードで前半終了となった。
[後半の戦い]
後半は一転し、攻守がめまぐるしく入れ替わるものの点が入らない緊迫した展開と
なった。雨のせいもあるが流経大にハンドリングエラーが多く、再三チャンスをつ
ぶしていたのが惜しまれる。逆に大東大BKにはハンドリングエラーはほとんどな
く、気持ちいいくらいロングパスが決まっていた。パワーだけでなくこの辺りのス
キルの差が勝負を分けたとも言えそう。
そんな中で、後半最初に得点を挙げたのは大東大だった。膠着状態が続いた後の15
分のこと。流通経済大がオープン展開でウィングまで回ればチャンスと言うところ
で大東大の見事なインターセプトが決まり35-18(ゴール成功)。またゲームが動
き始めた。22分には流通経済大がペナルティからの連続攻撃からトライを奪い(ゴ
ール成功)ビハインドを10点に縮める。大東大の悪いパターン(ペナルティの連発
による自滅)が見え始めた時期の効果的なトライだった。
それからまたしばらく激しい攻防が続いた後、32分に大東大が決定的とも思えるF
WとBKの連携プレーによる見事なトライを奪い。これで大東大のリードは17点に
拡がり、残り時間から考えてもこれで勝負あったかなというムードがグランドに漂
い始めた。
しかしながら、ここから流通経済大の怒濤の反撃が始まる。とにかく前へ前へ、ひ
たすら泥臭く15人が一体となった連続攻撃を仕掛けた。そんな攻撃が実り,35分と
39分に相次いでトライを奪いビハインドはわずか5点に縮まった。ゴールキックを
ドロップゴールにして時間を節約するなど、とにかく逆転しようという気迫に満ち
た攻撃だった。インジュリータイムに入ったところでも流通経済大はボールを支配
し続けて頑張ったのだが、あと一歩及ばず惜しくもタイムアップとなってしまった。
最後まで諦めない流通経済大はもちろん見事だったが、本日は集中を切らさずに頑
張った大東大にも拍手を送りたいと思う。両チームとも死力を尽くした見応えのあ
る激闘だった。
[試合を振り返って]
流通経済大、本当に残念だった。が、流通経済大を応援してきたものとしても、今
日の負けは納得できるものだった。流通経済大はまだまだ力不足。チームのまとま
りだけでは超えられない壁がある。来年こそが流通経済大にとって本当の勝負の年
になりそうな気がする。
一方の大東大だが、今日の試合でこれまでの悪い印象は払拭された。けっして速い
とは言えないがFW1列も良く走っていた。この調子で頑張れば大学選手権でかな
りいいところまで行けるかも知れない。日大FWとこのBKラインが合体したら面
白いのでは?などなど、TVKの映像(日大 vs 関東学院)を観ながらしばし妄想
に耽っていた。 (1997年11月22日記)
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