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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1998/10/03) 於:熊谷ラグビー場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
大東文化大学:前半: 6 5 0 1 43 |
:後半: 4 4 1 0 31 | 74 22
+-----------------+-------------------------------+-------------+
中央大学 :前半: 2 1 0 0 12 |
:後半: 2 1 0 0 12 | 24 14
◎出場メンバー
大東 : 1.亀田 2.松尾大 3.田口 4.白水 5.生沼 6.河端 7.脇屋 8.バツベイ
9.苫米地 10.松尾健 11.太田幸 12.赤羽根 13.筑井 14.山内智 15.マナコ
(16.井上 17.大塚 18.片岡 19.露木 20.阿部 21.佐藤 22.田中)
○交替 2→17(後0分入替)、7→19(後0分入替)、1→16(後21分入替)
中央 : 1.小宮路 2.塚越 3.高橋創 4.田中 5.小島 6.山田 7.野村 8.床波
9.江浦 10.浜田大 11.小野澤 12.岩崎 13.西村 14.内山将 15.佐藤誠
(16.斉藤 17.高島 18.萩本 19.飯塚 20.浜田友 21.月田 22.平田)
○交替 13→22(前27分交代)、3→17(後0分入替)、6→20(後0分入替)
11→19(後24分入替)
レフリー : 小野塚(関東協会) タッチジャッジ : 不明
◎得点経過
大東文化大学 0 5 12 19 26 33 40 43 43
T G G G G G D
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
T G
中央大学 0 5 12 12
大東文化大学 43 50 57 64 67 74 74
G G G P G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G T
中央大学 12 19 24 24
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
大東:前半17分 山内(T)
20分 バツベイ(T)、松尾健(G)
23分 バツベイ(T)、松尾健(G)
28分 岩崎(T)、松尾健(G)
31分 バツベイ(T)、松尾健(G)
34分 山内(T)、松尾健(G)
39分 松尾健(DG)
後半 8分 大塚(T)、松尾健(G)
22分 山内(T)、松尾健(G)
25分 太田(T)、松尾健(G)
33分 松尾健(PG)
42分 露木(T)、松尾健(G)
中央:前半12分 小野澤(T)
25分 塚越(T)、佐藤(G)
後半13分 佐藤(T)、佐藤(G)
30分 内山(T)
◎試合内容
[試合概況]
トンガ勢2人を含む大東大のパワーラグビーが爆発。でも、力だけでないのが今年
の大東大のひと味違うところ。点差がついて大味な試合展開になってしまったこと
もあり、いいのか悪いのか、今一つよく分からない大東大だが、波に乗ればこれほ
ど厄介なチームはない。
一方、中央大にとってはこの敗戦のショックはとても大きいのではないかと思われ
る。緒戦の関東学院戦から良くなっている点は見あたらず、このままでは今年も入
れ替え戦を戦うことになってしまいそうな感じである。
[前半の戦い]
上位進出のためにも、この試合には負けられない中央大。序盤は速いテンポで仕掛
けてやや優勢に試合を進める。12分にはゴール前で得たペナルティから左オープン
にショートパント。左WTB小野澤がこれを抑えて5-0と先制。まずまずのスター
トだった。
しかしながら、17分。中央大はせっかく大東大ゴール前10mまで攻めながらもミス
でターンオーバーされ失点。大東大の左WTB山内に許した約90m独走によるトラ
イを口火に大東大持ち前のパワーラグビーが全開となった。20分、23分に立て続け
にトライを許して一挙に5-19。25分に中央大が一矢報いて12-19と追いすがるもの
の、28分、31分、34分と立て続けにトライを許し、39分にはSO松尾にドロップゴ
ールまで決められて12-43。前半で完全に勝負が決まってしまった。
この日の大東大は「8-15攻撃」という新ラグビー用語?が生まれそうなくらいNo.8
バツベイとFBマナコ(しばしばSOの位置に立っていた)の卓越した突破力を活か
した攻撃が目立っていた。しかしながら、彼ら2人をマークしても、FW、BK問
わず走りに自信を持つ選手達を揃えているのが大東大の強み。なかでも際だってい
たのがNo.14の山内だろうか。また、今日の大東大には基本的にボールをFWに近
いところで繋いでいくという意思統一があったようだ。
大東大はハンドリングの良さでも定評のあるチーム。前半の終盤には、余裕が出て
きたためか、自陣のゴール前でもロングパスがやたらと飛び交っていた。(ちょっ
と軽いプレーに流れてしまった面も否定できないが。)
[後半の戦い]
後半も一時的に中央大が盛り返す場面はあったものの、完全な大東大ペース。但し、
暑かったせいもあって運動量はかなり落ちた。中央大は2トライを返すものの大東
BK陣に面白いように走られ、終わってみれば50点差をつけられた大敗。BKの選
手がFWの選手をなじるシーンまで見られた。2試合目にして中央大は早くも崩壊
の危機に陥ってしまった。
確かに大東大には強力な陣容が揃っている。が、中央大はもう少し何とかならなか
ったのだろうか。ターンオーバーされることがやたら多く、それがことごとく大東
大のトライに繋がっていた。関東学院戦と同じく、攻撃の意図がよく分からない場
面が多かったように思う。せっかくチャンスになっても、選手達の判断が相変わら
ず一歩遅いことも致命的だった。
[全般的な感想]
大東大は順調なスタートといって間違いないだろう。ただ、ちょっと気になる点も。
ひとつはやたらマナコが前に出たがること。俊足WTBのカバーリングがあればこ
そだが、上位校にとってこの点は逆に狙い目になるかもしれない。また、タテに出
れば抜群に強いFWあが、横に振り回されても同じような強さを持っているかは疑
問。ディフェンスがいいかどうかも今日の試合からでは分からない。ただ、去年の
チームに比べれば、まとまりはいいように感じた。
いいところなく敗れてしまった中央大。何とか建て直して欲しいところ。しかしな
がら、FWにもBKにもこれと言った決め手が見当たらないため、今シーズンの中
央大は昨シーズン以上に厳しい戦いを強いられそうだ。 (1998年10月3日記)
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