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熱闘!関東大学ラグビー・リーグ戦 "Play Back 1998"

1998 Top

○観戦記録 中央大学 vs 山梨学院大学(1998年11月29日)

関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1998/11/29) 於:高崎市営浜川陸上競技場

<試合結果>

            T  G PG DG 得点 | 総得点 反則
 中央大学  :前半: 3  2  1  0 22 |
       :後半: 7  4  1  0 46 |  68 19
 +-----------------+-------------------------------+-------------+
 山梨学院大学:前半: 2  1  0  0 12 |
       :後半: 1  1  0  0  7 |  19 16 


◎出場メンバー

 中央 : 1.大室 2.塚越 3.斉藤 4.田中 5.小島 6.山田 7.野村 8.萩本
      9.平野 10.浜田大 11.小野澤 12.佐藤 13.下別府 14.内山将 15.三沢
     (16.高橋亘 17.田村 18.浜田友 19.岡田 20.江浦 21.高村 22.近藤)

    ○交替  6→19(後38分交代)


 山梨 : 1.手塚 2.山下 3.山崎 4.寺田 5.駒木根 6.丸山 7.大山 8.久保田
      9.赤沼 10.栗根 11.三木 12.宮島 13.藤本 14.橋本 15.三富
     (16.加藤 17.南良 18.長田 19.上條 20.吉永 21.南富 22.樋口)

    ○交替  6→19(後16分交代)、8→18(後26分交代)     


 レフリー : 中原(関東協会)  タッチジャッジ : 西沢、小沢、中沢


◎得点経過

 中央大学    0       3      10     17 22                       22
                       P      G      G  T
    時間     0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
                                       G      T
 山梨学院大学  0                             7      12           12


 中央大学   22  29 34 37 44  49  56       63           68      68
             G T  P  G   T   G        G            T
    時間     0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
                                   G
 山梨学院大学 12                         19                      19

 ※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗


◎得点者

 中央:前半 6分 下別府(PG)
      13分 塚越(T)、下別府(G)
      20分 浜田大(T)、下別府(G)
      23分 内山(T)
    後半 2分 野村(T)、下別府(G)
       4分 内山(T)
       7分 下別府(PG)
      11分 小野澤(T)、下別府(G)
      14分 山田(T)
      18分 内山(T)、下別府(G)
      27分 小野澤(T)、下別府(G)
      40分 小野澤(T)

 山梨:前半28分 丸山(T)、三富(G)
      35分 駒木根(T)
    後半24分 認定(T)、三富(G)


◎試合内容

関東学院、流通経済大効果?で「プレーの組織化」が急速に進むリーグ戦グルー
プにあって、個々の力を全面に押し出したラグビーを展開する中央大学はひとき
わ異彩を放っている。しかしながら、「継続は力」ではなが、これだけ徹底でき
れば立派なもの。今日も強力FWのパワーが炸裂した。

[前半の戦い]

この日の中央大の戦術も強力なFW第3列を中心とした徹底したサイドアタック。
6分には山梨学院たまらず犯した反則に乗じてPGを決め、13分には山梨学院ゴ
ール前ラインアウトからモールを押し込んでトライ(左隅からのゴールも成功)
と、序盤で早くも13-0とリード。あまり話題にならないが、中央大の左CTB佐
藤は素晴らしいプレースキッカーである。山梨学院は細かいミスが多く自ら攻撃
のリズムを崩しているようにも見えた。

今日も中央大フィフティーンの先陣を切って引っ張るのは右FLの野村主将。21
分には自らトライを挙げるなど大活躍だった。23分で中央のリードは22点。しか
しながら、今日もやはり中央大FWはバラバラ。25分過ぎからは次第にFWが組
織的に動く山梨学院のペースになる。18分にはPKから、また35分にはラインア
ウトからそれぞれFWでトライを取り中央大のリードは10点に。ひょっとしたら
後半に逆転もあるかな?という前半の展開だった。

[後半の戦い]

後半開始早々、中央大は気迫に満ちたサイドアタック3連発。これがこの試合を
決めたといってもいいくらい強烈dった。分かっていても止められない中央大の
強力な武器といえる。以後7分のPGをはさんで中央は2分、4分、11分、14分、
18分にトライを挙げリードを44点に拡げて試合を決めてしまった。

しかしながら、20分以降、中央大に攻め疲れが出たのか山梨学院が反撃に出る。
25分にはゴール前でモールコラプシングを繰り返したことに対して山梨学院に認
定トライが与えられた。もう少し早く与えられてもよかったのではと思われた。
中央大の試合は荒れ気味となることが多い。ラフプレーが多いというのではなく、
つまらない反則が多いのがその一因といえる。

山梨学院は組織的によく反撃するものの、プレーの精度が今一歩でなかなか得点
を挙げることができない。結局、中央大は27分と41分にカウンターアタックによ
るトライを挙げて68-19で試合終了。流通経済大戦の爆発的な勝利で元気が倍増
した中央台風が今日は山梨学院を飲み込んでしまった。

[全般を振り返って]

もう少し山梨学院が細かいプレーを正確にできていれば、勝つのは難しいとして
も点差を詰めることは可能だったはず。ちょっと中央大を調子づかせ過ぎてしま
った感じ。入れ替え戦での奮起を期待したい。

一方の中央大は勝つには勝ったが、もう少しFWが組織的に動けるようにならな
いものだろうか。とにかく単独で行く場面が多いため、モールサイドのディフェ
ンスが堅いチームには来シーズンも苦しまされることになりそうである。
                          (1998年11月29日記)
Edited by Kazunori KONO, March/28th/2004   Back