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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1998/11/29) 於:高崎市浜川陸上競技場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
流通経済大学:前半: 1 1 0 0 7 |
:後半: 3 3 0 0 21 | 28 16
+-----------------+-------------------------------+-------------+
専修大学 :前半: 0 0 0 0 0 |
:後半: 2 1 1 0 15 | 15 14
◎出場メンバー
流経 : 1.友利 2.猪狩 3.久保木 4.中西 5.和田 6.沼尻 7.横山 8.中込
9.後藤 10.ニールソン 11.田嶋 12.伊藤 13.大島 14.関 15.阿部
(16.菅野 17.戸辺 18.島田 19.市原 20.田草川 21.野瀬 22.島名)
○交替 8→19(後8分交代)
●シンビン 5(前半37分)
専修 : 1.早川 2.菅藤 3.高橋 4.田中地 5.河口 6.西川 7.田上 8.田山
9.田中 10.今崎 11.谷崎 12.三輪 13.肥後 14.久 15.沢木
(16.後藤 17.清橋 18.酒井 19.石川 20.森岡 21.大宅 22.鈴木広)
○交替 なし
レフリー : 小野塚(関東協会) タッチジャッジ : 依田、大島、市川
◎得点経過
流通経済大学 0 7 7
x G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
x x
専修大学 0 0
流通経済大学 7 14 21 28 28
G G x G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
T x x P G
専修大学 0 5 8 15 15
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
流経:前半21分 後藤(T)、関(G)
後半24分 田嶋(T)、関(G)
29分 横山(T)、関(G)
40分 大島(T)、関(G)
専修:後半 2分 西川(T)
14分 河口(PG)
32分 河口(T)、河口(G)
◎試合内容
三ツ沢(法政 vs 大東大)では大変なことが起こったようだが、この試合での専
修大も大東大に負けないくらい熱いプレーを見せてくれた。本日の専修のラグビ
ーはほぼ完璧と言っていいくらい理想的な内容。しっかり組み立てるラグビーを
80分間継続。プレースキックの精度が高ければ流通経済大に完勝できた試合だ
ったとう。
一方の流通経済大だが、終盤にきてすっかりFWのパワー不足が露呈してしまっ
た。専修大に勝っていたのはスクラムのみ。モールを押され続けたこともあり、
ほとんど有効な攻撃ができなかった。また、BK攻撃も完全に研究されており、
まったく自分たちの形のラグビーができない状態だった。
[前半の戦い]
本日の流通経済大はSOの加瀬が欠場で、代わりにいつもはFBのニールソンが
司令塔を務めていた。このためか、今一歩攻撃のリズムに乗れない流経BK陣だ
った。やはり、加瀬の独特の間合いが流通経済大ラグビーの要であることがよく
分かった。が、問題はFW。先週の中央大戦ですっかり自信をなくしてしまった
のか、得意のはずのモールも専修大に押される苦しい展開。
なかなか有効な攻撃ができない流通経済大を尻目に、専修大はFWとBKが一体
になった見事なラグビーを展開。FWの集散がとにかく速く、テンポよくBKに
ボールを供給。また、BKもけっして無理をせず1次、2次攻撃ではFWにボー
ルを返して無理なくゲイン。あっと驚かせるプレーこそないものの、教科書通り
の攻撃を見せていた。この日のハーフ団は田中(2年)と今崎(1年)。試行錯
誤があったようだが、結局このコンビが現時点のベストと言うことだろうか。
流通経済大はコンタクトで専修に完全に負けていた。タックルには行くものの一
歩踏み込まれてしまうためなかなかボールを奪い取ることができない。逆に専修
大は低い姿勢でラックを形成するため球出しもスムースだった。結局、前半は流
通経済大のトライは21分の1本のみ。ゴール前のモールからSHの後藤がDFを
交わして奪ったもので、流経の形とは言えないものだった。専修のプレースキッ
クの不調(いずれもFWのHO菅藤とLO河口が交代で蹴っていた)に助けられ
た前半だった。
[後半の戦い]
後半もしっかりポイントをつくってテンポよく攻める専修のペース。開始早々の
2分に見事な連続攻撃でトライを奪い、また13分にはPGも成功して8-7と流通
経済大を逆転する。このまま行けば完全な専修の勝ち試合だった。(6分と12分
のPG失敗は本当に痛かった)
しかしながら、本日の流通経済大には運が味方していた。24分、ニールソンが蹴
ったハイパントは専修大選手3人の方に転がらずに追いかけたWTB田嶋の手に
スッポリと収まった。田嶋はそのまま約30mを独走してトライを奪い流通経済大
は逆転に成功(14-8)。これで流通経済大が少し落ち着き、続く30分にもトライ
を奪い21-8。ここでゲームは決まったかに見えた。
ところが、ここから専修大は粘りを見せる。直後の32分にはゴール前のモールを
押し込んでトライを奪いまたもやビハインドは6点に。1トライ1ゴールで逆転
されてしまう流通経済大にとってはいや〜な得点差になった。勢いに乗る専修大
は攻撃の手を休めることなく前進を進めるが、あと一歩届かず。最後に流通経済
大が1トライ追加して28-15でノーサイドとなった。
[全般を通じて]
ラグビーの内容は決して悪くないのに結果が出なかった専修大学。本日も残念な
がら勝てなかったが、専修大フィフティーンは胸を張っていいと思う。現時点で
リーグ戦グループで最高レベルのラグビーを見せてくれた訳だから。このラグビ
ーで入れ替え戦に負けるとしたら、それは2部のチームをほめるべきだろう。
一方の流通経済大だが、本日もまったくいいところがなかった。明らかに大きな
壁に突き当たってしまったように感じられる。今まで上昇気流に乗ってパワーア
ップしてきたチーム。少しくらい乱気流に巻き込まれたからといって自分たちの
戦い方を忘れてしまうようでは今後のレベルアップは望めない。大学選手権に向
けて時間は少ないかもしれないが、特に精神面をしっかり建て直してほしいとこ
である。 (1998年11月29日記)
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