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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1999/11/07) 於:熊谷ラグビー場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
法政大学 :前半: 1 1 4 0 19 |
:後半: 0 0 1 0 3 | 22 13
+-----------------+-------------------------------+-------------+
流通経済大学:前半: 2 1 4 0 24 |
:後半: 0 0 1 0 3 | 27 12
◎出場メンバー
法政 : 1.難波 2.吉澤 3.池谷 4.細川 5.熊谷 6.山口 7.島田 8.佐藤
9.麻田 10.川合 11.斉藤 12.赤沼 13.新井 14.栗原 15.矢澤
(16.豊田 17.藤井 18.友永 19.田中 20.浅野 21.岡 22.松尾)
○交替 3→22(後9分入替)、12→17(後28分入替)、15→16(後33分入替)
流経 : 1.友利 2.児玉 3.久保木 4.川井 5.和田 6.田島 7.横山 8.沼尻
9.後藤 10.加瀬 11.田嶋 12.ニールソン 13.関 14.佐々木 15.島名
(16.荒井 17.中西 18.土生谷 19.伊藤 20.佐藤 21.田中 22.鈴木)
○交替 7→18(後18分交代)、4→17(後20分交代)、15→21(後30分交代)
2→16(後36分入替)
レフリー : 森(日本協会) タッチジャッジ : 富沢、佐藤、内海
◎得点経過
法政大学 0 3 6 13 16 19 19
P P G P P
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
P P T P P G
流通経済大学 0 3 6 11 14 17 24 24
法政大学 19 22 22
P
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
P
流通経済大学 24 27 27
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
法政:前半 5分 栗原(PG)
10分 栗原(PG)
16分 新井(T)、栗原(G)
32分 栗原(PG)
38分 栗原(PG)
後半21分 栗原(PG)
流経:前半 7分 加瀬(PG)
13分 加瀬(PG)
17分 ニールソン(T)
24分 加瀬(PG)
29分 加瀬(PG)
40分 ニールソン(T)、加瀬(G)
後半32分 加瀬(PG)
◎試合内容
流通経済大はついに法政からも勝利を収めた。これで、1部昇格3年目にしてす
べてのチームから勝ち星を挙げたことになる。試合は終盤まで目の離せない競り
合いになったものの、内容的には流通経済大学の完勝と言っていいと思う。連覇
を狙っていた法政にとっては残念な結果となったが、随所に気迫のこもったプレ
ーが見られ、見応えのある好ゲームだった。
法政はSH岡本主将、PR神宮寺、LO平塚の各選手が欠場。岡本主将の名はメ
ンバー表にはスタメンとして載っていたが、実際に出場したのはルーキーの麻田
(大工大高校出身)だった。麻田は中央大戦でも活躍していたが、本日も安定し
た球をBKに供給したり、キックでも非凡なところを見せたりと大活躍だった。
今リーグ戦Gで一番正確なパスを投げるSHかも知れない。パスミスがなかった
だけでなく、SOの川合が体勢を崩す場面も皆無。CTB→WTBにこのパスが
あれば...。
一方の流通経済大はLOの中西を欠くものの不動のベストメンバー。LO和田の
成長が著しく、ラインアウトやキックオフでのキャッチングに抜群の安定感を見
せていた。
[前半]
本日の法政はとにかく気合いが入っていた。FW、BKとも流通経済大にプレッ
シャーをかけ続け、流通経済大の得意とするコンビネーションプレーによる突破
をしばしば寸断。いつもは面白いように決まる流通経済大のサインプレイもほと
んど一次で止められるなど、流通経済大が攻めあぐむ姿がしばしば見られた。
両チームとも厳しいディフェンスにたまらずオフサイドを犯してしまう場面が多
く、前半はW杯を彷彿とさせるようなPG合戦となった。流通経済大の加瀬、法
政の栗原両選手のプレースキックはとにかく安定していた。距離、角度に関係な
く、加瀬は7本蹴って失敗は1本のみ、栗原は6本すべて成功だった。
そんな膠着状況の中で力を発揮したのはやはりニールソン。15分に法政にトライ
を許した直後のキックオフが圧巻だった。キックオフのボールをFWのいない左
側へキック。見え見えのプレーで法政選手も対応はしたのだが、キックの飛んだ
位置が絶妙。ニールソンが狙い澄ましたように相手キックをチャージしてそのボ
ールを自ら拾い、そのままインゴールに飛び込んだ。電光石火の早業だった。
38分に法政がPGを決めて19−17と逆転し後半に繋ごうとした直後にも、またし
てもニールソンがトライ。結局これが決勝点となるという、値千金のトライで、
こちらはフォローアップの素晴らしさが生みだしたものだった。
[後半]
前半で24−19とリードされはしたものの、後半も鋭い出足の法政がやや押し気味
の展開となった。しかしながら、肝心なところでミスが出てしまったのが痛く、
得点板が動いたのはようやく後半20分のことだった。PGが成功し、流通経済大
のリードは2点にまで縮まった。
法政は後半31分に再びPGを決められて再び点差を5点まで拡げられてものの、
これは1トライ1ゴールで逆転可能。果敢に攻め続ける法政、またしぶといディ
フェンスで得点を許さない流経大、そのどちらの闘志も最後まで衰えることはな
かった。
結局、FW戦(セットプレー)で劣勢を強いられたことと、ラックでのターンオ
ーバーが多かったことが響き、法政はあと一歩届かず。6試合にして3勝3敗と、
法政にとっては残念な結果になってしまった。
[感想]
結果は出なかったが、闘志溢れる法政の戦いは見事だった。過去の敗戦を振り返
ってみても、FW戦で劣勢を強いられたにもかかわらず競った試合ができている。
このことをプラス思考としてあと1ヶ月間頑張れば、大学選手権でも十分に戦え
るチームを作ることができると思う。
一方の流通経済大だが、ちょっと気になるのは反則が多いこと。また、法政に限
らず各チームが研究しているためか、一次攻撃では簡単にゲインすることができ
なくなってきている。これらの点が国立(大学選手権ベスト4)に向けての課題
といえるのではないだろうか。
(1999年11月7日記)
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