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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(1999/11/21) 於:熊谷ラグビー場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
関東学院大学:前半: 3 2 1 0 22 |
:後半: 2 2 1 0 17 | 39 20
+-----------------+-------------------------------+-------------+
日本大学 :前半: 1 1 1 0 10 |
:後半: 2 1 0 0 12 | 22 15
◎出場メンバー
関東 : 1.久富 2.蔵 3.桜井 4.堀田 5.北川 6.古島 7.川井 8.若松
9.今村順 10.淵上 11.矢口 12.萩谷 13.吉岡 14.四宮 15.角濱
(16.高山 17.河田 18.森部 19.大津留 20.増田 21.水田 22.渡邊)
○交替 5→19(後29分入替)、8→18(後40分入替)
日大 : 1.田中 2.大渕 3.川村 4.宮之脇 5.宮野 6.横瀬 7.三縄 8.南方
9.沢木 10.武井 11.北條 12.野杁 13.今利 14.窪田 15.田原
(16.白井 17.桑原 18.御原 19.小林 20.嶋末 21.松下 22.阪上)
○交替 12→22(前33分交代)、15→21(後10分入替)
レフリー : 藤実(関東協会) タッチジャッジ : 小湊、藤井、北尾
◎得点経過
関東学院大学 0 5 12 19 22 22
T G G P
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G P
日本大学 0 7 10 10
関東学院大学 22 29 32 39 39
G P G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
T G
日本大学 10 15 22 22
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
関東:前半 4分 四宮(T)
13分 吉岡(T)、吉岡(G)
22分 萩谷(T)、吉岡(G)
41分 吉岡(PG)
後半12分 古島(T)、吉岡(G)
22分 吉岡(PG)
28分 四宮(T)、吉岡(G)
日大:前半10分 南方(T)、沢木(G)
36分 武井(PG)
後半 5分 南方(T)
24分 今利(T)、沢木(G)
◎試合内容
関東学院にとっては4週間ぶりの試合、一方の日大は6試合目でチームの仕上が
りも良好ということで、「もしかして」に期待たが、関東学院の牙城は一歩も揺
るがなかった。得点差以上の関東学院の圧勝だった。
[出場メンバー雑感]
日大は怪我人もなく不動のレギュラーメンバー。2試合連続で脳しんとうを起こ
し、山梨学院戦を欠場した司令塔の武井も元気な姿を見せていた。なお、武井は、
後半には田原に代わってFBの位置に入り、SOは山梨学院戦と同じく松下が務
めた。守勢に回る展開となったこともあってか、このライン構成になってからの
方が、日大のBKが安定したように感じられた。
一方の関東学院もほぼベストメンバー。ただし、リザーブのメンバーはシーズン
当初に比べてかなり入れ替わっている。層が厚い関東学院ならではといった感じ
だが、現在レギュラーの選手達もうかうかしていられない。大学選手権3連覇に
向けて、残り2試合はまさに部内でのサバイバルマッチの様相を呈してきた。
[前半]
関東学院を破って優勝戦線に残りたい日大はキックオフから気合い十分、のはず
だったがちょっと空回り気味でミスを連発。開始5分に関東学院が日大の反則か
ら得たペナルティを得意のラインアウトに結びつけ、オープン攻撃からあっさり
先制した。
しかしながら、続く7分には日大も負けじと反撃。関東学院ゴール前の好位置で
ペナルティを得た。ここで日大はPGではなく(何と!)スクラムを選択。日大
FWの強力なプッシュに関東学院もじりじりと後退。3回目の組み直しで遂にス
クラムトライを献上してしまった。
ただ、ここで崩れてしまわないのが関東学院。後半5分に同じような形でスクラ
ムトライを許してしまうものの、それ以外の局面ではしっかり建て直してしまっ
たのは流石。とくに日大が伝統的に得意とする8−9攻撃の切れ味は、スクラム
が劣勢のはずの関東学院の方が数段上だった。
このスクラムトライで日大は7−5と逆転に成功したものの、それも束の間。13分
にはまたしても関東学院はラインアウトからあっさりと再逆転。続く21分には鮮
やかな8−9攻撃を起点としてトライを奪い点差は12点に開いた。関東学院に速
いテンポで3次攻撃まで許してしまったら、トライを防ぐのは至難の業である。
日大は35分にPGを成功させて点差を9点まで詰めるものの、前半終了間際には
関東学院がすかさずPGを決めるといった具合。細かいミスが多かったことに加
え、ラックでちょっとでも球出しに時間がかかると、なぜかボールは相手(関東
学院側)から出てくることが多かった(ターンオーバー)、というようなことが
重なれば、日大がなかなか得点できないのも致し方なし。
[後半]
後半は風上に立った関東学院がキック中心の攻めをするようになったこともあっ
て、カウンターアタックから日大が大きくゲインという場面が多く見られるよう
になった。とくに本日活躍していたのは切り札の北條ではなく14番の窪田の方。
北條には、イージーなノックオンでカウンターの絶好機を逸してしまうという残
念なプレーもあった。
後半5分に日大は再びスクラムトライ。差は1トライ、1ゴールまで縮まりいよ
いよ追撃態勢か、と思ったがなぜか波に乗れない日大。12分には3度目の正直で、
またもや関東学院はラインアウトからの連続攻撃でトライ。せっかく点を取って
もすぐに取り返されてしまう試合展開は結局最後まで変わらなかった。
試合は28分に関東学院が8−9攻撃を起点とした鮮やかなトライを奪ったところ
でほぼ決した。それでも、日大は終盤、最後の力を振り絞って怒濤の攻撃を見せ
た。ゴールラインにあと一歩まで何度も迫るものの、残念ながら関東学院の強固
(かつ巧妙)なディフェンスを打ち破るまでには至らなかった。
[感想]
日大にはあと1試合、大東大戦が残されている。順位のことは気にしないで大学
選手権、そして来シーズンに繋がる悔いの残らない試合をして欲しいと思う。試
合内容こそ完敗だったが、今後に大いに希望が持てる選手達の戦いぶり。にこや
かにコーチの方々と談笑されていた試合後の阿多監督の表情にもそんなことが感
じられた。
(1999年10月31日記)
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