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熱闘!関東大学ラグビー・リーグ戦 "Play Back 2000"

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○観戦記録 関東学院大学 vs 専修大学(2000年10月14日)

関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(2000/10/14) 於:秩父宮ラグビー場

<試合結果>

            T  G PG DG 得点 | 総得点 反則
 関東学院大学:前半: 5  4  0  0 33 |
       :後半: 6  4  0  0 38 |  71 10
 +-----------------+-------------------------------+-------------+
 専修大学  :前半: 1  0  0  0  5 |
       :後半: 2  0  0  0 10 |  15 11 


◎出場メンバー

 関東 : 1.久富 2.蔵 3.櫻井 4.堀田 5.北川 6.赤井 7.米元 8.若松
      9.春口 10.今村 11.渡邊 12.水田 13.荒牧 14.山口 15.霜村
     (16.立川 17.山村 18.森部 19.鈴木力 20.橋本 21.奧 22.鈴木博)

    ○交替  13→22(後22分入替)、6→19(後22分入替)、3→17(後22分入替)


 専修 : 1.山口 2.米倉 3.太田 4.西田 5.田山 6.菅藤 7.大杉 8.春田
      9.田中 10.今崎 11.原 12.松井 13.植原 14.大宅 15.中川
     (16.鈴木直 17.児玉 18.小林 19.向久保 20.森岡 21.白崎 22.鈴木広)

    ○交替  13→21(後24分交代)、3→16(後28分入替)、9→20(後35分入替)


 レフリー : 谷口(関東協会)  タッチジャッジ : 岩下、岸川、福田


◎得点経過

 関東学院大学  0                7     14   19  26     33         33
                                G     G  x T   G      G
    時間     0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
               T
 専修大学    0     5                                            5


 関東学院大学 33  38 45   52                59          64 71    71
             T G    G                 G            T G
    時間     0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
                      T                      T
 専修大学    5            10                     15            15

 ※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗


◎得点者

 関東:前半15分 山口(T)、荒牧(G)
      21分 赤井(T)、荒牧(G)
      26分 山口(T)
      30分 赤井(T)、荒牧(G)
      37分 霜村(T)、荒牧(G)
    後半 2分 霜村(T)
       4分 赤井(T)、荒牧(G)
       9分 米元(T)、荒牧(G)
      27分 渡邊(T)、今村(G)
      40分 山口(T)
      42分 鈴木博(T)

 専修:前半 4分 原 (T)
    後半11分 春田(T)
      34分 今崎(T)


◎得点パターン(参考)    *専修大学のキックオフで試合開始

 前半 4分  0- 5 (専修)カウンターアタックから(15)が大きくゲイン,(11)につなぎそのま
                 まトライ,(13)G失敗間 
   15分  7- 5 (関東)専修陣ゴール前で専修のペナルティに対し関東はスクラムを選択,
                 No.8の位置に入った(14)が持ち込みトライ,(13)G成功
   21分 14- 5 (関東)専修ボールラインアウトを関東がターンオーバー,右オープンに展開し 
                 (10)が大きくゲイン→(6)G中央トライ,(13)G成功
   24分       (関東)中央40m,(13)PG失敗
   26分 19- 5 (関東)専修キックに対するカウンターアタックから(15)がゲイン,連続攻撃か
                 ら(14)が左隅にトライ,(13)G失敗
   30分 26- 5 (関東)(10)→(6)トライ,(13)G成功
   37分 33- 5 (関東)専修キックを(15)が関東陣10ML付近でキャッチしカウンターアタック,
                 そのまま専修DFをかわしながら独走しトライ,(13)G成功

 後半 2分 38- 5 (関東)関東陣10ML付近でのセンタースクラムから右オープンに展開,(7)が
                 大きくゲインしラック,オープンに展開,(15)がトライ,(13)G失敗
    4分 45- 5(関東)専修キックオフボールを関東(10)がキック(アップアンドアンダー),専修
                 陣で専修ボールをターンオーバー,(15)が大きくゲインし(6)フォロー
                 した(6)がトライ,(13)G成功
    9分 52- 5 (関東)専修G前でのスクラムからNo.8の位置に入った(14)がサイドア
                 タック,ラックからオープンに展開し(7)がトライ,(13)G成功
   11分 52-10 (専修)関東陣G前で得たペナルティから連続攻撃,(8)がトライ,(13)
                 G失敗
   27分 59-10(関東)専修ラインアウトからオープンに展開したボールを関東がラックでターン
                 オーバー,連続攻撃で(11)がトライ,(10)G成功
   34分 59-15 (専修)関東G前で得たペナルティから連続攻撃(10)トライ,(?)G失敗
   40分 64-15 (関東)専修陣G前スクラムを押し込みNo.8の位置に入った(14)がトラ
                 イ,(10)G失敗
   42分 71-15 (関東)専修キックオフのボールを自陣から連続攻撃で繋ぎ(22)がトライ,
                 (10)G成功


◎試合内容

緒戦の流通経済大戦で健闘を見せた専修がどこまでやるかに期待したのだが,関
東学院の圧勝に終わった。関東学院はまだまだ試運転という感じだったが,大学
王座奪還に向けて着実にチーム作りは進んでいるようだ。

キックオフから気合い十分で攻める専修。4分に早々とトライを奪い,スタンド
を大いに沸かせた。このまま波に乗って攻め続ければ...といった感じだった
が,細かいミスが出て攻めきれず。地力にまさる関東学院が高いボールキープ力
を武器に徐々にペースをつかみ,15分に得点を挙げてからは完全な関東学院ペー
スとなった。

この試合の関東学院でまず目を引いたのは,背番号14を付けた(本来はNo.8の)
山口の活躍。最初のトライは専修ゴール前でのスクラムからNo.8の位置に入った
山口が直接持ち込んで奪ったもの。一時はケガで選手生命も危ぶまれていた山口
だったが、より逞しくなってピッチに帰ってきた。WTBとしてのディフェンス
の方はまだ未知数だが、脅威の新システムであることには変わりなさそう。

FW前5人がほぼ固まっている関東学院にあってはFW第3列はレギュラー争い
の超激戦区。3トライを挙げた6番の赤井,ライン参加などでしばしば大きな突
破を見せた7番の米元の活躍が光ったが,背景にはそんな状況があることも想像
に難くない。FBの霜村も新人らしからぬ堂々たるランニングで存在感を大いに
アピール。先輩の角濱も大いに刺激を受けたことと思う。

最初から積極的に行った専修も悪くなかったと思う。ただ,どうしても選手個々
の判断がワンテンポ遅く、(けして少ないとは言えなかった)チャンスをなかな
かものにすることができなかった。オープン攻撃で速く外に放れば決定的!とい
うところで持ちすぎてしまったり、余っている状況で簡単に蹴ってボールを相手
に渡してしまったところなど残念な場面があった。選手個々のサイズの差よりも
こちらの方が気になった。

どこでボールを獲得しても,得点に至るまでのプロセス(流れと言った方が適切
だろうか?)が明確になっている関東学院と,そうなっているとは言い難い専修。
全面芝生のグランドでほとんどレベルの違わない(それも大学トップレベルの)
チーム同士が試合形式の練習(ケーススタディ)を十分に積むことができるのが、
関東学院の最大の強みなのかもしれない。

チームのムードもよく、今年の関東学院は昨年以上に強いチームになる可能性が
ありそうだ。
                           (2000年10月14日記)

Edited by Kazunori KONO, May/5th/2004   Back