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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(2000/10/22) 於:日本大学稲城グランド
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
日本大学 :前半: 2 1 1 0 15 |
:後半: 2 2 1 0 17 | 32 17
+-----------------+-------------------------------+-------------+
東海大学 :前半: 0 0 1 0 3 |
:後半: 2 2 0 0 14 | 17 14
◎出場メンバー
日大 : 1.田中 2.加井 3.伊藤 4.迫田 5.宮野 6.横瀬 7.桑原 8.飯島
9.八重樫 10.武井 11.岩木 12.阪上 13.今利 14.窪田 15.野杁
(16.城内 17.御原 18.白井 19.高島 20.塩谷 21.小倉 22.藤崎)
○交替 6→19(後32分入替)
東海 : 1.神原 2.黒田 3.宮本 4.臼井 5.比嘉 6.平松 7.梶村 8.大谷
9.小池 10.大東 11.百村 12.大野 13.田中 14.芝田 15.三須
(16.中村 17.林 18.岩代 19.小笠原 20.吉田 21.松本 22.渡辺)
○交替 1→18(後20分入替)、3→16(後24分入替)、6→19(後33分入替)
11→21(後33分入替)
レフリー : 小野塚(日本協会) タッチジャッジ : 谷口、村岸、田中
◎得点経過
日本大学 0 5 8 15 15
T P G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
P G G
東海大学 0 3 3
日本大学 15 18 25 32 32
P G G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G G
東海大学 3 10 17 17
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
日大:前半 7分 窪田(T)
19分 武井(PG)
23分 窪田(T)、武井(G)
後半23分 武井(PG)
25分 今利(T)、武井(G)
31分 窪田(T)、武井(G)
東海:前半 2分 三須(PG)
後半10分 平松(T)、三須(G)
33分 大東(T)、三須(G)
◎得点パターン(参考) *東海大学のキックオフで試合開始
前半 2分 0- 3 (東海)中央やや左30m,(15)PG成功
7分 5- 3 (日大)東海陣左ラインアウトから右オープンに展開,ラックを経て(10)→
(14)と繋ぎ(14)がDFを振り切ってトライ,(10)G失敗
19分 8- 3 (日大)右中間30m,(10)PG成功
23分 15- 3 (日大)東海陣スクラムから左オープンに展開,ラックを経て最後は(10)
→(14)と繋ぎ(14)がそのままトライ,(10)G成功
後半10分 15-10 (東海)日大陣G前ラインアウトから連続攻撃を経て(6)がトライ,(15)
G成功
23分 18-10 (日大)正面35m,(10)PG成功
25分 25-10 (日大)日大自陣からアップアンドアンダー,東海が確保したボールを
タックルによりターンオーバー,ラックから左オープンに展開,(10)→
(13)と繋ぎ(13)が約30m独走,相手DFを引きずりなが
らG中央にトライ,(10)G成功
31分 32-10(日大)東海陣G前で得たペナルティから左オープンに展開,ラックを経
て(10)がブラインドサイドから走り込んできた(14)にパス,
(14)がそのまま走り込んでトライ,(10)G成功
33分 32-17 (東海)日大陣で得たペナルティから(10)が速攻でそのまま走り込
みトライ,(15)G成功
◎試合内容
東海大の濃いブルーを基調とした新ユニフォームはなかなか見映えがする。が、
2部降格前と比較して変わったのはユニフォームだけでないことがすぐに分かっ
た。日大はセットプレーでキーマン役を務めるHOの大渕が欠場していたが、こ
の点を差し引いても、東海大はFWのセットプレーの安定度でむしろ日大を凌い
でいた。
[前半]
開始早々の2分に日大はPGにより失点。しかしながら,7分にはSO武井とW
TB窪田のコンビ(新ホットライン)によるトライで逆転。さらに,19分にPG、
23分に再び新ホットラインによるトライ、とリードを12点差に拡げる。まずは順
調な滑り出し。いずれのトライも、武井がDFを極限に近い状態まで引きつけて
窪田に渡したラストパスが見事だった。
しかしながら,その後はラインアウトで圧倒的優位に立つ東海大のペースとなる。
東海大の両ロックのハイボールに対する強さは特筆に値する。日大はHO大渕の
欠場もあってか、マイボールのラインアウトでもまったくタイミングが合わず大
苦戦。得意のスクラムをほとんど押せなかったことも誤算だった。前半30分から
後半の15分くらいまでの時間帯は日大がほとんど自陣ゴール前に釘付けという、
日大にとっては予想外の展開となった。
最初は首脳陣とにこやかに談笑していた日大の阿多監督だったが、ハーフタイム
の頃には近寄り難いくらいに険しい表情になっていた。
[後半]
ハーフタイムに相当気合いを入れられたに違いない日大フィフティーン。だが、
後半10分には東海大の速いテンポの連続攻撃にDFが振り切られてしまい失点。
日大のリードは5点に縮まった。しかしながら,23分に武井が35mのPGを慎重
に決めたあたりから,日大は何とかペースを取り戻す。
続く25分にはアップアンドアンダーからトライを奪い25-10。このトライがなか
なか見事だった。東海大ボールを日大BK(阪上?)の強力なタックルを起点と
して奪取し,武井が相手DFを十分に引きつけてCTB今利にパス。今利が約30
m走りきり、最後はタックラーを半ば引きずりながらの執念のトライ。
そして、31分にまたしても「新ホットライン」による極めつけのプレーが出る。
東海大陣右ゴール前で得たペナルティから左オープンに展開し中央付近でラック。
ここから出たボールを武井が右サイドからトップスピードに急加速して走り込ん
できた窪田に絶妙のタイミングでパス。窪田はそのまま一気にインゴールに突き
刺さった。名付けて「ロケットトライ」。このプレーが東海大の息の根を止めた。
ラインアウトがまったくと言っていいほど取れなかったことなど,日大にとって
は反省点の多い試合だったと思う。しかしながら、BKのコンビネーションがよ
うやく整ってくるなど、日大にとっては今後の楽しみが増えた試合だったとも言
えそうである。
それにしても,東海大はとても2シーズンを2部リーグで過ごしたチームとは思
えない。何と言ってもFWのセットプレーが安定していることが強み。これから
対戦するチームにとってもやっかいな存在となりそうだ。
(2000年10月22日記)
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