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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(2000/11/19) 於:江戸川区陸上球技場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
関東学院大学:前半: 2 1 1 0 15 |
:後半: 5 2 0 0 29 | 44 15
+-----------------+-------------------------------+-------------+
日本大学 :前半: 0 0 1 0 3 |
:後半: 2 2 0 0 14 | 17 21
◎出場メンバー
関東 : 1.久富 2.蔵 3.山村 4.堀田 5.北川 6.若松 7.米元 8.山口
9.春口 10.今村 11.水野 12.荒牧 13.水田 14.四宮 15.角濱
(16.櫻井 17.山本 18.赤井 19.鈴木力 20.橋本 21.奥 22.鈴木博)
○交替 8→18(後33分入替)、13→22(後39分入替)、7→19(後39分入替)
●シンビン 10(後半1分)
日大 : 1.城内 2.大渕 3.伊藤 4.迫田 5.宮野 6.横瀬 7.桑原 8.南方
9.塩谷 10.武井 11.小倉 12.阪上 13.今利 14.窪田 15.岩木
(16.白井 17.加井 18.飯島 19.高島 20.鈴木 21.植村 22.藤原)
○交替 7→18(後9分入替)
レフリー : 田中(日本協会) タッチジャッジ : 河野、尾形、半沢
◎得点経過
関東学院大学 0 7 10 15 15
G P T
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
P
日本大学 0 3 3
関東学院大学 15 20 25 32 37 44 44
T T G T G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G G
日本大学 3 10 17 17
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
関東:前半14分 米元(T)、荒牧(G)
18分 荒牧(PG)
39分 水野(T)
後半 2分 荒牧(T)
16分 今村(T)
27分 米元(T)、荒牧(G)
38分 角濱(T)
42分 鈴木博(T)、荒牧(G)
日大:後半 7分 武井(PG)
後半20分 横瀬(T)、武井(G)
31分 岩木(T)、武井(G)
◎得点パターン(参考) *関東学院大学のキックオフで試合開始
前半 7分 0- 3 (日大)左中間22m.(10)PG成功
14分 7- 3 (関東)日大陣左22ML付近ラインアウトからモールで前進し(7)がトライ,
(12)G成功
18分 10- 3 (関東)中央やや左20m,(12)PG成功
39分 15- 3 (関東)日大自陣からのキックをHWL付近左タッチライン際で拾った関東
(11)がカウンターアタック,そのまま日大DFを振り切り約50m独
走してG左隅にトライ,(12)G失敗
後半 2分 20- 3 (関東)HWL付近左での日大ボールラインアウトで関東がターンオーバーした
ボールを右オープンに展開,(12)が日大DFかわしながら前
進しトライ,(12)G失敗
16分 25- 3(関東)日大陣10ML付近右ラインアウトから左オープンに展開,日大陣
22ML付近まで前進しラックから右オープンに展開し(10)が
G右隅にトライ,(12)G失敗
20分 25-10 (日大)関東陣G前で得たPKから(6)がそのまま持ち込み右
中間にトライ,(10)G成功
27分 32-10 (関東)日大陣G前左ラインアウトからモールを形成して押し込み(7)が
左中間にトライ,(12)G成功
31分 32-17 (日大)関東陣22ML付近で得たPKからの速攻で(10)→(15)と
繋いで左中間にトライ,(10)G成功
38分 37-17(関東)日大陣22ML付近中央スクラムから(10)がグラバーキック,インゴー
ルで(15)が押さえてトライ,(12)G失敗
42分 44-17 (関東)日大陣22ML付近スクラムからラックをで前進,(22)がトライ,(12)
G成功
◎試合内容
リーグ終盤に向かって着実にチーム力をアップさせてきている日大。片や、よう
やくベストメンバーが揃ったものの、序盤戦の好調さに比べるとやや足踏み状態
の感がある関東学院。日大にとって連敗にピリオドを打つチャンス到来かとちょ
っぴり期待もして江戸川に出かけたのだが、甘い幻想に終わった。
日大自慢のFWに対して真っ向勝負を挑み、そして圧勝したこの日の関東学院の
戦いぶりを見てみると、大東大戦での感想(関東学院の王座奪回は難しいのでは
ないか)は、単に私自身の感覚が関東学院のモデルチェンジをフォローできてい
なかったことの反映に他ならなかったようだ。やはり専修大戦での感想(今年の
関東学院は昨年以上に強力チームになるかも知れない)の方がより現実味を帯び
てきた。
[前半]
競技場に着いたときにまず驚かされたのは,ウォーミングアップを行っている選
手達の気迫のこもった声。てっきり日大の選手達かと思って競技場に入ってみた
ら、これが実は関東学院の選手達だとわかり2度ビックリ。一方の日大はリラッ
クスムード。キックオフ前にCTBの今利と阪上のポケットヘラクレスコンビが
お互いにちょっかいを出し合う風景などはほほえましくもあった。
しかしながら,キックオフと同時にそんな雰囲気も一変する。強力FWを前面に
押し立てて積極的に前に出る日大の攻勢に関東学院はタジタジといった感じだっ
た。7分にSO武井が左中間22mのPGを落ち着いて決めて日大が先制。日大に
とっては幸先のいいスタートと思われたが...。
FWに絶対的な自信を持っているのが今年の関東学院。圧倒的優位に立つライン
アウトからのモールを攻撃の武器として、じわじわと自分たちの方にペースを引
き戻す。14分には日大陣22mライン付近のラインアウトからドライビングモール
で攻め込み逆転トライ。好位置で得たPKを狙わずにラインアウトを選択したの
は正解だった。自陣で反則を犯すと確実に5点ないし7点の失点に繋がってしま
うことを、関東学院と戦う上では覚悟しておかなければならない。
そして,続く18分。関東学院は今度は確実にPKで3点。このあたりから日大に
ミスが目立つようになってきた。攻めてはノット・リリース・ザ・ボール、守っ
てはノット・ロール・アウェイにオフサイドでは勝利の女神も逃げてしまう。33
分には関東学院ゴール前でのスクラムのチャンスも活かせず、日大はなかなか逆
転への糸口が掴めない。
このまま前半が終わるかと思われた39分だった。自陣22m内からSOの武井がハ
ーフウェイライン付近に蹴ったボールを関東学院のWTB水野が拾ってカウンタ
ーアタック。日大DF陣が相次いで(イージーに思えた)タックルを外す間に水
野はどんどん加速してインゴールに飛び込み得点差は12点に。前半を7点のビハ
インドで折り返して後半の逆転に希望を繋ぎたい日大にとっては悔やまれる失点
だった。
[後半]
後半開始早々,日大に大きな落とし穴が待ち受けていた。関東学院のSO今村が
デンジャラス・プレーでシンビンを受け一時退場。関東学院にとっては最大のピ
ンチが訪れたかに見えた。しかしながら,直後の日大ボールのラインアウトを関
東学院がターンオーバー。すかさずオープンに展開しCTB荒牧がインゴールに
飛び込んで、逆に日大はリードを拡げられてしまった。
日大は数的優位をまったく活かせず、16分にはピッチに戻ってきたばかりの今村
が汚名挽回とばかりにトライを奪い点差はさらに拡がる。20分に日大は関東陣で
得たPKからFLの横瀬がインゴールに飛び込み7点を返すものの,27分には再
び自陣22mライン付近のラインアウトからモールを押し込まれて失点。31分に日
大がまたもPKからの速攻でトライを奪うものの、関東学院も追いすがる日大を
あざ笑うかのように38分に得点。日大はなかなか点差を詰めることが出来ない。
そして,終了間際の42分。関東学院はスクラムを起点としたFWによる連続攻撃
でだめ押しのトライ。関東学院のFW中心型へのモデルチェンジを象徴するよう
なエンディングだった。
[感想]
日大は今年も関東学院の厚い壁を打ち破ることが出来なかった。反省点は多々あ
ろうかとは思うが、しっかり気持ちを切り替えて最終戦の大東大戦に臨んで欲し
いと思う。
(2000年11月19日記)
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