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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1−2部入替戦(2000/12/10) 於:熊谷ラグビー場(B)
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
東海大学 :前半: 4 3 1 0 29 |
(1部7位):後半: 5 3 0 0 31 | 60 13
+-----------------+-------------------------------+-------------+
拓殖大学 :前半: 4 2 0 0 24 |
(2部2位):後半: 3 1 0 0 17 | 41 23
◎出場メンバー
東海 : 1.岩代 2.黒田 3.宮本 4.臼井 5.比嘉 6.平松 7.梶村 8.大谷
9.小池 10.三木 11.三須 12.大野 13.田中 14.百村 15.大東
(16.中村 17.林 18.須藤 19.京谷 20.吉田 21.稲田 22.渡辺啓)
○交替 3→16(入替)、8→19(入替)、9→20(交代)
●シンビン 12(後半25分)
拓殖 : 1.坪井 2.椎名 3.長岡 4.ブライアン 5.高橋 6.森 7.大庭 8.クロフォード
9.神保 10.岡嶋 11.横田 12.柏田 13.松尾 14.土方 15.今西
(16.小山 17.石原 18.朝田 19.小宮 20.河上 21.大浦 22.永田)
○交替 15→22(入替)、6→17(交代)
レフリー : 中原(関東協会) タッチジャッジ : 不明
◎得点経過
東海大学 0 7 14 21 26 29 29
G G G T P
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
T T G G
拓殖大学 0 5 10 17 24 24
東海大学 29 34 41 48 53 60 60
T G G T G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G T G
拓殖大学 24 31 36 41 41
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
東海:前半 7分 小池(T)、大東(G)
16分 小池(T)、大東(G)
24分 岩代(T)、大東(G)
27分 京谷(T)
40分 大東(PG)
後半 2分 百村(T)
33分 認定(T)、大東(G)
37分 京谷(T)、大東(G)
42分 吉田(T)
45分 三須(T)、大東(G)
拓殖:前半 2分 クロフォード(T)
21分 大庭(T)
32分 柏田(T)、?(G)
37分 クロフォード(T)、?(G)
後半27分 クロフォード(T)、?(G)
39分 岡島(T)
44分 クロフォード(T)
◎得点パターン(参考) ※東海大学のキックオフで試合開始
前半 2分 0- 5 (拓殖)東海陣中央スクラムから右オープンに展開,(10)→(13)→(4)
と繋いで大きくゲイン→(8)が左中間にトライ,G失敗
7分 7- 5 (東海)拓殖陣G前で得たPKから(9)がそのまま飛び込みト
ライ,(15)G成功
16分 14- 5 (東海)拓殖陣G前左ラインアウトから右オープンに展開,G前で形成し
たラックから(9)がトライ,(15)G成功
21分 14-10 (拓殖)東海陣で形成したラックから連続攻撃,(7)がトライ,G失
敗
24分 21-10 (東海)拓殖陣G前左10Mラインアウトからモールを形成してそのまま押
し込みトライ,(15)G成功
27分 26-10 (東海)拓殖陣G前スクラムを押し込みトライ,(15)G失敗
32分 26-17 (拓殖)東海陣G前のラックから左に展開し(12)がトライ,G成功
37分 26-24 (拓殖)HWL付近のラックから(4)→(8)と繋ぎ左中間にトライ,G
成功
40分 29-24 (東海)右中間24m,(15)PG成功
後半 2分 34-24 (東海)拓殖陣G前中央スクラムから(19)が右サイドをつきラック,左
オープンに展開し(10)飛ばしパス→(14)と繋いで(14)が
そのままトライ,(15)G失敗
27分 34-31(拓殖)東海陣左22ML付近ラインアウトから右オープンに展開,(10)→
(8)と繋いで(8)がそのままトライ,G成功
33分 41-31 (東海)拓殖陣東海ボールスクラムでの拓殖のコラプシングの繰り返し
に対し認定トライ,(15)G成功
37分 48-31 (東海)拓殖陣G前右ラインアウトを起点としてトライ,(15)G成功
39分 48-36 (拓殖)東海陣で得たPKからそのままインゴールに持ち込みトラ
イ,ドロップキックによるG失敗
42分 53-36 (東海)拓殖陣G前スクラムを押し込み(20)がトライ,(15)G失敗
44分 53-41 (拓殖)東海陣10ML付近のラックから(10)→(8)と繋ぎ(8)が約30
m独走してトライ,G失敗
45分 60-41 (東海)東海キックオフのボールが拓殖陣10ML付近でこぼれたところ
を東海が拾い左オープンに素早く展開,(10)→(15?)→
(11)と繋いで(11)がそのままトライ,(15)G成功
◎試合内容
第1試合では流経大が今シーズン最高とも言える戦いぶりで余裕を持って1部残
留を決定。それとは裏腹に、留学生パワーが台頭する拓殖大を前に、冷や汗どこ
ろか大汗をかいてしまったのが本日の東海大だった。
それにしても、一時は東海大に2部落ちも覚悟させたくらいの拓殖大はなかなか
侮れない実力を持っているチーム。大東大のトンガ勢とはひと味違ったパワフル
かつしなやかなランニングを見せた4番メキ・ブライアン(2年、サモア出身)
と8番アストン・クロフォード(1年、NZ出身)のコンビは2部リーグのチー
ムだけでなく、来シーズン以降入替戦を戦う1部リーグのチームにとっても恐怖
の的となりそうだ。
[前半]
キックオフからいきなり拓殖大の留学生パワーが炸裂。No.8のクロフォードが自
陣から東海大陣奥深くまでゲインするランニングを見せ、これには東海大関係者
だけでなく拓殖大応援団までもびっくり。パワーでブッチぎるというよりも簡単
にスイスイ抜いていくという感じ。ストライドが大きいためかピッチ上に立つ選
手には(幻惑されて)遅く見えてしまうようで、東海大の選手達にも明らかに戸
惑いの表情が伺えた。
ファーストトライはその直後の前半2分。スクラムを起点としたオープン攻撃か
らブライアンが大きく縦を突きクロフォードにパス。ディフェンダーを楽々と振
り切った実に呆気ない拓殖大の先制劇だった。拓殖大ではどうしてもこの2人に
目が集まってしまうが、FWの集散の速さも特筆に値する。
7分、16分に東海大が連続トライを奪って逆転に成功するものの、続く21分には
拓殖大も逆襲。24分と27分には東海大が得意とするFWのセットプレーからトラ
イを奪うものの、32分と37分に連続トライを奪ってビハインドは一気に2点に縮
まった。(ちなみに37分の拓殖大のトライも「4−8コンビ」によるもの)
前半終了間際の40分に東海大がPGにより3点を追加して東海大のリードは5点
に。とにかく、東海大にとってはけして盤石とは言えない前半の戦いだった。
[後半]
後半に先制したのは東海大。PGで3点を追加してリードを10点差まで拡げた
が,まだまだ安心できない。12分に拓殖大のSH神保がシンビンを適用されて一
時退場するものの、東海大は数的優位を活かせずに足踏み状態。逆に25分には東
海大の12番大野がシンビンを受けるといった具合に、両チームかなりエキサイト
した場面も見られる激しい展開となった。
しばらく膠着状態の後、やっと得点板が動いたのは27分。拓殖大のトライで東海
大のリードは僅か3点にまで縮まってしまった。しかし、ここで両チームの明暗
を分けたのがFWのセットプレー。拓殖陣ゴール前でのスクラムで拓殖大がコラ
プシングの反則を3回続けて犯し、東海大にペナルティトライが与えられた。こ
れは拓殖大にとってはショックだったに違いない。
続く37分に東海大が1トライ追加したところで試合がほぼ決また。結果論かも知
れないが,拓殖大はもっと留学生コンビを上手く使えれば、勝機もあったように
思われた。
[感想]
何とか1部残留を果たした東海大。FWのメンバーが大部分残る来シーズンは、
まちがいなく台風の目になることが期待される。SO三木(1年)、FB大東、
WTB百村といった楽しみな選手がBKにも揃っている。来シーズンこそは、ぜ
ひとも大学選手権に出場できるよう頑張って欲しいところだ。
(2000年12月10日記)
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