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関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(2001/10/14) 於:三ツ沢球技場
<試合結果>
T G PG DG 得点 | 総得点 反則
日本大学 :前半: 1 1 1 0 10 |
:後半: 4 4 1 0 31 | 41 15
+-----------------+-------------------------------+-------------+
東海大学 :前半: 3 3 1 0 24 |
:後半: 1 1 0 0 7 | 31 24
◎出場メンバー
日大 : 1.城内 2.加井 3.伊藤 4.津田 5.宮野 6.桑原 7.トーエツ 8.飯島
9.塩谷 10.河野 11.松永 12.阪上 13.水田 14.小林 15.武井
(16.白井 17.手塚 18.川松 19.山口 20.八重樫 21.藤原誠 22.藤崎)
○交替 14→22(後35分交代)
東海 : 1.岩代 2.黒田 3.宮本 4.大谷 5.湯井 6.西岡 7.梶村 8.京谷
9.浜口 10.三木 11.沼田 12.稲田 13.高倉 14.百村 15.大東
(16.中村 17.満田 18.須藤 19.高 20.宇野 21.小原 22.上村)
○交替 11→22(前24分交代)、5→18(後15分入替)
レフリー : 古賀(日本協会) タッチジャッジ : 相田、大倉、武田
◎得点経過
日本大学 0 7 10 10
G P
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G xP x G G
東海大学 0 7 10 17 24 24
日本大学 10 13 20 27 34 41 41
P x x G G G G
時間 0----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
G
東海大学 24 31 24
※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗
◎得点者
日大:前半 9分 小林(T)、武井(G)
35分 武井(PG)
後半 3分 武井(PG)
20分 武井(T)、武井(G)
25分 阪上(T)、武井(G)
32分 宮野(T)、武井(G)
40分 津田(T)、武井(G)
東海:前半 1分 黒田(T)、三木(G)
17分 三木(PG)
24分 三木(T)、三木(G)
32分 稲田(T)、三木(G)
後半34分 高倉(T)、三木(G)
◎試合内容
この試合に敗れてしまうと大学選手権出場に黄信号が灯ってしまう日大。かたや、
この試合に勝てば上位グループ入りが現実味を帯びてくる東海大。中央大戦での敗
戦が尾を引く日大を尻目に、東海大は前半から元気いっぱい。一度は日大を崖っぷ
ちに追いつめた東海大だったが、大きな落とし穴が待っていた。
得点経過からは、「前半の東海大の健闘も及ばず、後半に日大が地力を発揮して逆
転勝利」という印象を持たれるかも知れない。しかしながら、反則数24の数字を
見てもわかるように、東海大の自滅といった色合いの濃い試合だった。とくに後半
は開始から僅か5分間での4連続を含め、実に15個の反則が東海大に記録された。
東海大にとっては悔やんでも悔やみきれない敗戦だったと思う。
[前半]
前半の東海大の戦いは見事だった。キックオフ早々から日大に強力なプレッシャー
をかけ、日大ゴール前でのラインアウトのチャンス。ここでモールを形成して押し
込みHOの黒田がトライ。開始わずか1分。ラインアウトの安定感に加え、スクラ
ムでも互角以上の健闘と、今年も東海大FWは強力。
日大も9分に東海陣22mライン付近のラインアウトを起点としたきれいなオープン
攻撃でトライを返し同点。ここで波に乗るかと思われたのも束の間、3連続トライ
を奪われて一時は17点のリードを奪われるという、日大は予想外の苦戦を強いられ
ることになってしまった。
日大は自陣からは徹底したアップアンドアンダー。しかしながら、ディフェンス網
に綻びが出たところを、ことごとく突かれての失点だった。BK陣に魅力的な人材
(曲者)が揃っているのが今シーズンの東海大の大きな特徴。日大の頼みとするF
Wのサイドアタックも東海大の堅いディフェンスの前に効果的とは言い難い状況だ
った。結局、日大は前半の終了前に1PG返すのがやっと。試合の流れは明らかに
東海大の側にあった。
[後半]
前半を優位に戦えた東海大。ところが、後半開始早々から、東海大に「舞い上がっ
てしまった」としか思えないようなミスが多発する。やらずもがなの反則を立て続
けに重ねて自ら試合のよい流れを断ち切ってしまった。かといって、日大にもミス
が多く後半3分に1PGを返した以外は、日大はチャンスをなかなか活かせなかっ
た。16分と18分にFB武井が正面20mのPGを相次いで外したのはその典型。
しかしながら、そんな悪い状況を打開したのも武井だった。自陣10m付近で得たP
Kから速攻を仕掛けて一気に60mを走りきり起死回生のトライ。日大はここで畳み
かけて2トライを奪い、残り10分と言うところでついに逆転に成功した。後半の後
半になって、ようやくFWとBKが連携して攻める日大の形が出た。
[感想]
とにかく緒戦(専修戦)が良すぎたのか、日大に伝統と言ってもいいちぐはぐさが
目立った試合だった。とくに東海大のBK陣にことごとくゲインを許したDFは、
今後の上位校との対戦を控えて大きな不安材料である。とは言っても、相手のミス
に助けられたとはいえ、苦しい状況にあっても冷静さを失わずにゲームを進められ
たことは、日大にとって大きな収穫と言える。
一方の東海大だが、私が観た範囲でも「逃した魚は大きかった!」がこれで何と3
回目。自分たちよりも相手が強いと感じている間は集中できるが、本日の試合のよ
うに「いけそうだ」と感じるとテンションが緩んでしまうようなところがあるよう
に感じる。
関東学院と法政のマッチレースを許さないためにも、この2チームにはさらなるレ
ベルアップを期待したいと思う。
(2001年10月14日記)
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