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○観戦記録 関東学院大学 vs 山梨学院大学(2003年 9月27日)

関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部(2003/09/27) 於:秩父宮ラグビー場

<試合結果>

            T  G PG DG 得点 | 総得点 反則
 関東学院大学:前半: 7  6  0  0 47 |
       :後半:10  6  0  0 62 | 109  9   
 +-----------------+-------------------------------+-------------+
 山梨学院大学:前半: 0  0  0  0  0 |
       :後半: 0  0  0  0  0 |   0 10   

◎出場メンバー

 関東 : 1.土肥 2.山本 3.田中 4.三根 5.犬飼 6.林 7.鈴木 8.堺田
      9.小畑 10.田井中 11.水野 12.高山 13.霜村 14.北川智 15.有賀
     (16.今 17.坂本 18.大鰐 19.高安 20.八木 21.入江 22.大津留)

    ○交替  8→20(後0分入), 9→19(後9分入), 3→17(後11分入),
        10→21(後13分入), 6→18(後29分入), 7→16(後34分入) 

 山梨 : 1.近藤 2.高山 3.田沢 4.相川 5.北条 6.山本 7.小嶋 8.橋爪
      9.長谷川 10.三村 11.米重 12.外山 13.菊竹 14.神村 15.伊藤
     (16.秋谷 17.天野 18.李 19.土師 20.須田 21.高橋 22.永井)

    ○交替  2→16(前0分入), 3→17(後5分入), 13→22(後7分入),
        4→18(後13分入), 9→20(後20分入), 10→21(後20分入),
        6→19(後半33分入)

 レフリー : 戸田   タッチジャッジ : 御領園、上村、鈴木

◎得点経過

 関東学院大学  0      7     14 21  28 35     42   47             47
                G      G G    G G       G   T        
    時間     +----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
                                                         
 山梨学院大学  0                                                  0


 関東学院大学 47    52 57 62 69     74 81   88  95  102  109    109
               T T   T G       T  G    G   G   G    G
    時間     +----+----1----+----2----+----3----+----4----+ 得点
                                         
 山梨学院大学  0                                                  0

 ※時間×10分,T=トライ(5点),G=トライ+ゴール(7点),P=PG(3点),D=DG(3点),x=PG失敗


◎得点者

 関東:前半 5分 水野(T)、霜村(G)
      12分 水野(T)、霜村(G)
      14分 北川(T)、霜村(G)
      19分 有賀(T)、霜村(G)
      21分 水野(T)、霜村(G)
      29分 鈴木(T)、霜村(G)
      33分 霜村(T)
    後半 4分 北川(T)
       6分 水野(T)
      10分 山本(T)
      12分 有賀(T)、霜村(G)
      20分 有賀(T)
      23分 入江(T)、霜村(G)
      28分 北川(T)、霜村(G)
      32分 水野(T)、霜村(G)
      38分 高山(T)、霜村(G)
      41分 山本(T)、霜村(G)

◎試合内容

[試合前の雑感]

3シーズンぶりの1部復帰、といえば(山梨学院に入替戦で勝ち1部復帰を果
たした東海大を思い出す。まったく別のチームとして生まれ変わり、今や上位
争いをするまでになった。果たして山梨学院大学はどうだろうか? 「悲願」
の1勝に向けて確かな手応えを掴めるかどうかに注目した。

[前半の戦い]

キックオフから山梨学院は闘志を全面に押し出して関東学院に立ち向かった。
序盤は山梨学院の激しいプレッシャーに対して関東学院は自陣での戦いを余儀
なくされた。しかしながら、そんな山梨学院の頑張りをあざ笑うかのように、
関東学院はあっさりと先制した。

キックオフから5分。自陣からのカウンターアタックを起点にWTBの水野が
60mを走りきりトライ。有賀や北川といった高速ランナーが台頭する中で、
「僕を忘れてもらっちゃ困る」とでも主張しているかのような力強いランニン
グだった。続く12分のトライも含めて、水野はこの日5トライの大活躍。

山梨学院は闘志が空回りといった感じ。ワイドに開けばチャンスといったとこ
ろでBKが団子状態になってしまったり、FWがラックでボール獲得のためも
み合っているときに、なぜか両ロックがBKラインのウィングに位置にいたり
と、明らかに浮き足立っているように見えた。関東学院の両ロックがFWの核
として常にボールのあるところに居たのとは対照的。

攻めている時間がけして短いわけではないが、山梨学院は肝心なところでミス
が多く、またそのミスがことごとく失点に繋がってしまうという前半の戦いで
あった。とくにキックオフのミス(ノット10m)を4回も犯してしまったの
が痛かった。

[後半の戦い]

後半の山梨学院は関東学院の圧倒的な得点力の前にすっかり意気消沈という感
じであった。奪われたトライは合計10個。関東学院は自陣ゴール前からでも
キックを使わずに攻撃を継続し、また、それがことごとくトライに繋がるとい
った感じ。

関東学院もけしてミスが少ないわけではなかった。しかしながら、ミスが起こ
ってもプレーが全くとぎれない。山梨学院との決定的な違いはここにあると言
っても過言ではない。山梨学院は敵味方問わずミスが発生した場合に一瞬プレ
ーを止めてしまうようなところがあり、そこを関東学院にしっかり付け込まれ
ていた。

それにしても、関東学院の集中力は素晴らしかった。大量リードにも選手たち
のテンションはまったく緩まない。少しでも気の抜けたプレーをすれば次の試
合はリザーブにも入れなくなる(可能性がある)ことがこの集中力の源泉とな
っているのかもしれない。去年までのチームなら、どこかで糸が切れる時間帯
が確かにあった。

[試合後の感想]

山梨学院の選手たちにとって、関東学院の充実ぶりは想像を超えていたのでは
ないだろうか。ただ、両CTBや左WTBの選手はコンタクト強く、彼らを上
手く活かすようなラグビーができれば得点力は確実に上がると思われる。

関東学院はシーズン序盤にして、既にチームが出来上がっているような印象。
今後、シーズンを通してどこまで強くなっていくのか、想像がつかないだけに
楽しみも多い。

Edited by Kazunori KONO, O7/10/2003   Back